欠陥スパコンに血税100億円… “安倍・麻生ベッタリ”山口敬之の売り込み

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『総理』のご威光

 そして、もうひとり名前が挙がるのが山口敬之元TBSワシントン支局長(51)だ。伊藤詩織さん(28)への準強姦疑惑で逮捕状が出ていた山口記者は、ペジー顧問に就任。社長が家賃を負担する形で、東京・永田町の「ザ・キャピトルホテル東急」の「レジデンス」住民となった。選ばれし者の“城”だ。

 永田町関係者のひとりはこんな打ち明け話をする。

「齊藤社長は山口さんと基本的には一緒に行動していました。出向く先は研究機関もありますが、むしろ、スポンサーを探すことの方が多かったと言います」

 お神酒徳利(みきどっくり)もかくやの2人には役割分担があり、

「齊藤社長が一所懸命にスパコンの性能を訴えて、山口さんは関心がなさそうな態度で。齊藤社長よりも偉そうな感じで黙って、よく言えば重鎮のような振舞をしているように見えたそうですね。ひとしきり話が進んだところで、齊藤社長が、“こちらの方は、総理、官邸と近い人物です。信頼していただいて大丈夫です”と言うと、山口さんが例の……ヨイショ本の『総理』を差し出してくる。出資を求められた方としても、特に政治に詳しいわけではないから、そういうものかなと疑うことなく、本はそのまま貰ったそうですよ」(同)

 本誌(「週刊新潮」)はこの秋、山口氏が執筆した〈歴史的スクープ 韓国軍にベトナム人慰安婦がいた! 米機密公文書が暴く朴槿恵の“急所”〉という記事が虚報だと断じた。かたや公文書がまともに読めず、取材相手の語った内容を捏造して記事を書くようなジャーナリスト、こなた荒唐無稽な言説で煙に巻く詐欺師。両者の三文芝居でも国から100億、民間から200億円のカネを集めることができたという。

 逆に、こんな証言もある。

「ある時には山口記者が主導して出資者を決めてきたこともあった。10億円は超えていたとか。それで結局、彼に成功フィーを支払うことになり、齊藤さんやその周辺は“キャピトルの家賃に加えて報酬まで取るってやりすぎだよな”と話していたと聞いています」

 この霞が関関係者の言葉から察すると、お神酒徳利にも亀裂が入っていた恰好だ。ともあれ、山口氏が安倍首相や麻生財務相とのベッタリぶりを嫌味なほどタップリ描いた『総理』のご威光がいかにまばゆいものだったか、想像に難くないのである。

(下)へつづく

 ***

週刊新潮 2017年12月28日号掲載

特集「大増税の裏で血税が吹っ飛んだ! 『安倍・麻生』ベッタリ記者の『欠陥スパコン』に公金100億円!!」より

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