韓国に歴史的惨敗 サッカー「E-1選手権」の存在意義

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 韓国相手にホームで4失点は63年ぶりというから、まさしく歴史的惨敗だ。

 東アジアE-1選手権最終戦が16日、東京・味の素スタジアムで行われ、日本は韓国に1-4で敗れた。9日の北朝鮮戦、12日の中国戦は勝利したのに、いったいどうしたことか。

「引き金は、中国戦直後の公式会見でハリル監督が漏らした大ボケ発言です」

 とスポーツ紙サッカー担当記者が語る。

「この日代表初ゴールの小林悠らを受けて“A代表の候補に入る選手が出てきた”と言ったんです。思わず心の中で“いやいや、あなたが指揮したこのチームがA代表なんですけど”とツッコミを入れましたよ」

 もっとも、監督が口を滑らせたのも一理ある。この大会、欧州組は招集されていない。ゆえに、監督にとって彼らはいわば“B代表”だったのである。

「“お前たちは本当の日本代表じゃないから”と言われたも同然の選手たちはすっかり戦意を喪失してしまいました。あれでは、国の威信を賭けた韓国戦なんて戦えるわけがありません」

 これを聞いて“B代表なら屈辱も薄まる”という方もいるかもしれないが、韓国も欧州組不在の“B代表”だったというのだから、やはり救いようがない。

 では、なぜ欧州組は来なかったのか。実は、“呼ばなかった”のではなく、“呼べなかった”のだ。

「この大会は欧州各クラブに強制力が働くFIFA公認ではないのです。というのも、主催する東アジアサッカー連盟は、広告代理店主導で日本を中心に作った任意の集まりに過ぎません。存在意義は、FIFA理事選での東アジア地区の票のとりまとめ。この大会は、組織の体裁を維持するために催しているだけです」

 どこぞの格闘技だかお笑い番組だかを猿真似した陳腐な大会名。道理で――。

週刊新潮 2017年12月28日号掲載

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