実父激怒で「白鵬」理事長への野望は暗雲 モンゴル一門結成を支える勘違い「美人妻」

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 立場が人を作るという言葉があるが、あれはウソだ。能力のない人間に肩書きを与えるとロクなことにならないし、横綱になったからといって日本の伝統や品格の意味を理解できるわけでもない。今回、我々はまざまざとその現実を見せつけられることになったが、相撲協会が何の役にも立たない中、「暴走横綱」白鵬(32)に真正面から苦言を呈したのは、モンゴルにいる実父。一方、横綱を側で支えてきた美人妻はというと……。

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 もっとも、白鵬の場合、表面上は横綱らしく振舞っていた時期もあった。連勝記録が「33」でストップし、元横綱双葉山の「未だ木鶏たりえず」という言葉を引用してみせたのは、横綱に昇進した2年後、2009年の5月だった。品行方正で研究熱心。日本人よりも日本人らしい、と評されることもあったが、その「本性」が如何にひどいものだったかは、先場所での言動で満天下に示されることとなった。11日目の嘉風戦では立ち合い不成立をアピールして土俵上に仁王立ち。優勝インタビューの際には、元横綱日馬富士による暴行事件の“同席者”として渦中の身であるにもかかわらず、観客に万歳三唱を求めるなど、まさにやりたい放題だった。

 極め付きは場所後の長崎での冬巡業の初日、背中に「MONGOLIAN TEAM(モンゴリアン・チーム)」と書かれたジャージを着て現れたことだ。

「あのジャージは世界相撲選手権に出場したモンゴル代表チームが着ていたものです。昨年、白鵬が主催する小中学生相撲大会『白鵬杯』が行われた時、元旭鷲山が白鵬にプレゼントしたようですね」

 と、相撲協会関係者。

「巡業先にあのジャージを持って行ったのは偶然でしょうが、あの日は、わざわざ付け人に“これを着る”といって身に着けたそうです。暴行事件を機にモンゴル力士への反感が最高潮に達している時でしたから、その意図は明らか。全ての日本人と相撲協会、貴乃花親方に対して“モンゴル力士ここにあり”“モンゴル力士は一枚岩”ということを示すためにあれを着たのでしょう」

 子供じみた挑発行為。白鵬に対しては、横綱としての品格を求める前に、「大人」とは何かを誰かが教示すべきなのかもしれない。

「白鵬の父親はモンゴル相撲の元横綱で、国の英雄。その息子である白鵬はモンゴル本国では“ボンボン”というイメージで通っており、身勝手でワガママな性格の持ち主であることもよく知られています」

 そう語るのは、モンゴル力士の事情に詳しい関係者。

「そして、白鵬が唯一頭が上がらないのが、モンゴルにいるその父親。実は今回の事件について父親が激怒していましてね……。息子の白鵬を庇うどころか、“お前が事件の張本人じゃないか”“お前が日馬富士さんを引退に追い込んだも同然”と怒りをぶちまけたというのです」

 それと同時に父親は、白鵬にあることを通告したという。それは息子の「帰化」について、である。

 現役引退後、親方として相撲協会に残れるのは、「日本国籍を有する者」に限られている。白鵬が親方になるためには、帰化が必須というわけだが、

「白鵬の父親はこれまで、一貫して息子の帰化に反対してきました。ところが今年に入ってから父親は態度を軟化させ、帰化を容認する発言をするようになっていたのです。そうした背景もあり、夏頃にはスポーツ紙に“白鵬、帰化を決意”といった記事が掲載されたりもしました」(同)

 しかし、だ。今回の事件に激怒した父親は、息子にこう告げた。「帰化計画は白紙に戻せ」と――。

「白鵬の目標は親方になることだけではなく、仲間を募って“モンゴル一門”を結成し、まずは協会の理事になること。そして、最終的には協会の理事長になりたいという野望を持っている。しかし、全ては日本国籍を取得してからの話ですので、父親から“帰化計画は白紙”と言われ、相当焦っているようです」(同)

 今回の暴行事件を機に、傲岸不遜な“ヒール”のイメージが定着してしまっただけではなく、思い描いていた輝かしい未来にも暗雲が漂い始めたわけだ。ここはいったん立ち止まって自らの足元を見つめ直したほうが良さそうだが、果たして、白鵬はどこで道を誤ったのか。

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