いまこそ朝鮮総連に破産申立てをせよ

韓国・北朝鮮 新潮45 2018年1月号掲載

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 整理回収機構へ910億円の支払いを命じられた朝鮮総連。だが彼らはいっこうに従う気配がない。それなら法に則って破産させればいいのだ。(以下「新潮45」2018年1月号「いまこそ朝鮮総連に破産申立てをせよ」(加藤健・著)より抜粋、引用)

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判決

 2017年8月2日、東京地裁は在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に対して910億円の支払いを命じる判決を下した。朝鮮総連の下にあった朝銀信用組合の不良債権のうち、朝鮮総連が代理人の土屋公献弁護士を通して自身の借り入れであると認めた債務が627億円で、遅延損害金を合わせ910億円となったのだった。日本国民は朝銀破綻で公的資金1兆3453億円(国民1人当たり1万円以上)を負担させられている。それはこうした不良債権が原因だ。

 朝鮮総連側は控訴せず、判決書の送達を受けた2週間後の8月19日に判決が確定している。朝鮮総連は日本国民(整理回収機構=RCC)に対して910億円を返済しなければならない。

 今回の裁判で問題とされた元本は、07年の東京地裁判決で確定した627億円から回収分を引いた金額である。判決で確定した権利の時効は10年で、消滅が近づいていた。そこでRCCが改めて訴訟を起こし、今回の判決を得たのだ。

 その間の10年間でRCCは1割も回収できていない。朝鮮総連本部ビルを競売にかけるなどしたが、遅延損害金にも満たない。

 逆にRCCでは現在多数の職員が朝鮮総連を担当していて、年間の人件費だけで3億円以上になる。10年なら30億円以上だ。多額の弁護士報酬もかかる。また訴訟のための印紙代も巨額だ。前回の訴訟のための印紙代は6888万円、今回は6295万円で、計1億3183万円が支払われている。

 今後も回収の見込みは絶望的である。朝鮮総連は全国に何十もの拠点(持ちビル含む)を持つほか、保険会社、通信社、出版社、旅行社などを経営する。国民のほとんどが知っている通り、本部ビルを事実上買戻して居座っており、返済能力はある。しかし名義を分けているので、差押え・強制執行が極めて困難だ。そもそも朝鮮総連中央本部と地方本部が一体であると裁判所に認定させることすら難しいのが現実なのである。

 627億円の債務が確定した07年の訴訟のとき、朝鮮総連は本部ビルを取られまいと抵抗した。RCCは日本政府の意向に迎合して本部を奪おうとしているとか、公序良俗に反する暴利行為を行っているなどと裁判で非難した。また本部ビルは「大使館にも比すべき活動の本拠」であり、失えば在日朝鮮人が苦境に追い込まれると訴えた。むろん手前勝手な主張が通るはずもなく、裁判所に退けられた。

 ところが今回の訴訟は、本部ビルを買い戻した後であり、十二分に防御を固めたと自信があったようだ。朝鮮総連は裁判所の指定した期日に出廷せず、準備書面すら提出していない。徹底無視を決め込み、日本の法など歯牙にもかけない姿勢を鮮明にした。

 そうした中、朝鮮半島情勢は緊張の一途を辿っている。朝銀破綻で投入された公的資金の一部は北朝鮮に送金され、核・ミサイル開発に流用されて、いま日本国民の生命を脅かしている。私たちが払わされたお金で、私たちの家族が殺される可能性があるのだ。

 なぜそんなことになってしまったのか?

朝銀に投入された巨額の税金

 1998年から02年にかけて、朝鮮総連の傘下組織・在日本朝鮮信用組合協会(解散・元会長は背任罪で有罪)に加盟する16の北朝鮮系信用組合の経営破綻により、前述のように巨額の血税が投入される事態となった。中には2度破綻したところもある。例えば朝銀大阪は、1度破綻して98年に3100億円投入されたが、救済金融機関の朝銀近畿が再度破綻して、02年にさらに3193億円が投入された。合計で6293億円である。

 朝銀破綻問題は被害金額が巨大すぎて、多くの国民はピンとこないかも知れない。そこで身近な例で考えたい。現在地方、特に過疎地域における医師不足が深刻な問題となっている。田舎のおじいちゃん、おばあちゃんが、なかなか医療を受けられない。もしも年俸1500万円で医師を募集したなら、朝銀に払わされたお金で医師8968人に10年間給料を支払うことができた。もし30億円で病院を建てるなら、448施設も作れた。問題は解決できていたかも知れないのだ。しかし、代わりに作られたのは、北朝鮮の核・ミサイル開発施設だった。

 朝銀破綻の原因は乱脈融資、朝鮮総連による組織的流用、そして北朝鮮への不正送金である。(中略)

 不正送金については、安倍晋三総理が15年2月20日の衆議院予算委員会で次のように答弁している。

「朝銀信組の破綻の問題は、他の信組の問題とは違って、いわば破綻することがわかっているにもかかわらず、後で預金保険機構あるいは公的資金が入ることを前提にどんどん貸していく、そして大きな穴をあけた結果なんですね。投資の失敗だけではなくて、いわば不正融資というか、北朝鮮に金が渡るということを前提に貸し手側と借り手側が一体となっていたという問題がありました」

 これは日本政府の公式見解と言えよう。「日本人に払わせればいい」と不正融資が続けられ、北朝鮮にカネが送られたのだ。(中略)

総連の優良資産

 朝鮮総連ホームページを見ると、中央団体や事業体、地方本部、学校の一覧が出ていて、住所も記載されている。中には賃貸の物件もあるだろうが、被害者の日本人からすれば、資産があるなら売却すべきだし、家賃を払うカネがあるなら返済すべきである。

 中でもとりわけ優良な資産は、東京都小平市にある幹部養成校・朝鮮大学校の広大な敷地だ。同校は北朝鮮本国から資金援助を受け、トランジスタの工場を作ると偽って土地を取得し、59年に現在の場所に移転した。

 朝鮮大学校の敷地を調べると、一部は借地だったが、1万6666坪を学校法人東京朝鮮学園が所有していて、抵当権は設定されていない。不動産業者に問い合わせたところ近隣住宅地の相場は坪60万円くらいとのことで、単純計算で100億円になる。また同じ町内に教職員宿舎があり、1164坪の敷地に建っている。いますぐ売却して返済に回せというのが、日本の国民感情だ。

 しかし差押えはできない。名義が東京朝鮮学園だからだ。朝鮮総連幹部の高笑いが聞こえてくるようだ。

 傍若無人の朝鮮総連だが、実は日本側には破産申立てという強力な対抗手段がある。オウム真理教同様、破産手続で壊滅的打撃を与えることができるのだ。(以下略)

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 全文は、18日発売の「新潮45」1月号に掲載。この破産手続きによる効果、デタラメ融資の実態、朝鮮総連の挑発行為などを、より詳しく解説する。

加藤健(かとう・けん)アジア調査機構代表。1969年愛知県生まれ。学習院大学卒。夜間大学院で経営学修士取得。北朝鮮の外貨資金源潰し、人道犯罪告発などを行う。北朝鮮工作員の偽装用旅券を暴くなどの戦果を挙げる。