相撲協会と記者の無気力相撲… コンパニオン付き温泉旅行で親睦会

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「わざわざ深夜に…」

 別の「改革派」の相撲協会関係者が深い溜め息をつく。

「相撲協会と記者クラブの『癒着』は今に始まったことではない。今回のような旅行は昔も行なわれていて、だいたい関東の温泉宿。7、8年前には、わざわざ深夜にコンパニオンを呼び寄せたりしていた。その目的は限られてきますよね……。兎(と)にも角(かく)にも、温泉宿で、女性をはべらせて記者とドンチャン騒ぎをする。これを世間では『ずぶずぶ』の関係と言います。こういった馴(な)れ合い体質を築き、相撲協会は記者クラブの『口封じ』をしてきたんです」

 このような両者の「爛(ただ)れた関係」のなせる業とでも言うべきなのか、12月4日には、

「神聖な国技館の本土俵で、記者クラブメディアの記者がまわしをつけて相撲を取る『お遊び大会』が開催される予定でした。一般人はなかなか本土俵に上がれるものではありませんから、これも相撲協会の記者への『便宜供与』という以外にない。さすがに、このタイミングではまずいと延期になりましたが……」(同)

 相撲協会は、温泉旅行等について訊くと、

「国や自治体も国民の知る権利に応える役割を担う報道機関側と必要に応じて行なっており、当協会における懇親も会費制にするなど社会通念上儀礼の範囲にとどまり、ご批判の点はいずれも全くの的外れです」

 こう回答した。彼らにとって、1泊2日のコンパニオン付き温泉旅行は「社会通念」の「儀礼」であるらしい。

 スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏が嘆く。

「相撲協会と記者が一体となってしまっていて、この歪(ゆが)んだ関係が、何をしても批判されないという協会の隠蔽体質を助長している」

 温泉旅行等で記者たちを骨抜きの無気力相撲状態に持ち込み、「ぬるま湯」につかってきた相撲協会。湯河原に戻り、熱湯風呂にでも入り直したほうが良さそうだ。

週刊新潮 2017年12月14日号掲載

特集「肉を切る『白鵬』骨を断つ『貴乃花』」より

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