時空を超え繋がるネット民の「神」 快楽殺人者「首吊り士」と「酒鬼薔薇聖斗」のシンクロ

国内 社会

  • ブックマーク

Advertisement

白石容疑者が明かした“心の傷”

 ご存じの通り、神戸連続児童殺傷事件は1997年、神戸市須磨区で発生。酒鬼薔薇聖斗を名乗る当時14歳の少年が小4女児を金槌で殴殺し、さらに小5男児を絞殺したうえ、頭部を切断し、犯行声明文とともに自らの通う中学校の校門に放置したなどの一連の事件だ。

 事件当時、酒鬼薔薇は両親と弟2人の5人家族だったが、“死”に対する抑え切れない好奇心を持つようになったきっかけは、小5のときに可愛がってくれた祖母が亡くなったことだったと逮捕後に供述している。

 一方、白石容疑者の家族構成はどうなっているのか。

「白石一家は、23年前に座間市に引っ越してくるまでは東京・町田市のマンションで暮らしていたようです」

 とは、家族ぐるみの付き合いのあった知人。

「隆浩の父親は次男で、大学卒業後に実家を離れ、自動車部品の設計をする仕事に就きました。その後結婚し、隆浩と2つ年下の妹をもうけた。ところが、隆浩が高校生のとき、母親は妹だけを連れて、家を出ました。妹が遠方の高校に通うことになったからというのが理由でした。でも、妹が高校はもちろんのこと、有名私立大学を卒業しても、母親は現在住む川崎市のマンションから戻ってくることはなかったのです」

 のちに新宿歌舞伎町のスカウトマンになってから白石容疑者は、デリヘルを紹介した風俗嬢に、“両親が離婚してから、ずっと暗い人生だった”と心に負った傷を打ち明けている。

 また、高校時代の同級生も、

「いまから思えば、母親と妹が家を出て行った時期に、あいつが自殺を図ったと明かしたことがありました。自殺サイトで知り合った数人が集まり、練炭自殺を試みたそうです。でも、そのうちの1人が恐怖に駆られ、取り止めになったと。そのときは、本当のことだと信じていなかったのですが……」

次ページ:ソーシャル・ボンド理論

前へ 1 2 3 次へ

[2/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。