北朝鮮は日本からの借金「約86億円」を踏み倒し中――数百回の督促状を完全無視

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督促状の内容

 ちなみに督促の詳しい内容は、「週刊新潮」(05年7月21日号)が「『督促100回』でも北朝鮮が踏み倒している『有償コメ支援』12億円」で紹介している。

《〈朝鮮国際貿易促進委員会書記長殿
 平成7年、当時の食糧庁と契約したものの内、請求した利息を頂戴していない。早急に払って頂くようお願いいたします〉

 そういった内容が記されたA4の紙1枚の文書は、農水省が北朝鮮の政府機関に送りつけた督促状だ。農水省は同様の文書を平成9年から送り続け、この7月15日でちょうど100通目になるのだという》

《北朝鮮からは、いまだに支払はおろか返事もない。“踏み倒し”が日常茶飯事の北朝鮮とはいえ、何でこんな事がまかり通っているのか》

 当時でも利子が12億円に膨らんでいた。ならば現在は、どのぐらいの額になっているのか、ファイナンシャルプランナーの深野康彦氏に計算してもらった。

「最初の10年間は、元本56億円に対して利子は2%ですから、年1億1200万円になります。20年目からは利子3%ですから年1億6800万円。これを元に2017年まで足していくと、利子は31億3600万円です。うち約8400万円が返済されているそうですから、差し引き約30億5200万円。元本の56億円を足すと約86億円以上が焦げ付いている計算になります。返済が遅れれば、普通の契約なら延滞利息が発生します。もし日朝間で延滞利息について取り決めを結んでいたとしたら、利子は更に膨れ上がります」

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