サウジに飛ぶ「浦和レッズ」サポーター240人に“応援”制限

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 サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝。10年ぶりのアジア王者をめざす浦和レッズがサウジアラビアに乗込む。相手は17年ぶりの優勝に挑む強豪、アルヒラル。ホームとアウェイでの2試合、第1戦は11月18日に、まずはアウェイのリヤドで。Jリーグ一、血の気の多いレッズサポーターとしては駆付けるっきゃないでしょ!

 とはいうものの、サウジではつい先日、皇太子による“腐敗”王族らの一斉逮捕という内紛劇が起きたばかり。さらに4日には敵対するイエメンの武装勢力がリヤドの国際空港にミサイルを発射、それをサウジ防空軍が迎撃したとの情報も。外務省の安全情報は危険度レベル1、「十分注意」となっているではないか。

 いや、でもレッズは強し。特命担当者が9月末から外務省、サウジ政府に精力的に働きかけ、晴れて総勢240人からの応援ツアーが実現することになったのだ。

「不安定な国内情勢だけではありません。元々サウジは観光ビザもなく、最も入国が困難な国の一つ。今回は商用ビザで入るのだとか。9月にW杯予選のサウジ戦に駆付けたのは約50人、それを240名もの日本人が入国するのですから全く異例中の異例のことです」

 とは、全国紙記者。

 ツアーの主催は西鉄旅行とHISの2社。西鉄はチャーター便を借切った。費用は1泊3日で21万円からビジネスクラス利用で53万円まで。忽ち完売だそうだ。

 もっとも、これで思う存分大声援を送れると思うのはまだ早い。サウジは厳格なイスラム教国である。

「参加者には40人ほどの女性も含まれています。しかしサウジでは女性がスタジアムに入ることが初めて許されたのは、この9月のこと。女性トイレさえありません。それどころか、髪を隠すためのスカーフにアバヤという黒衣を纏(まと)っての観戦となります。大旗を振っての応援も許されるかどうか……」(ツアー主催の旅行会社)

 BS日テレが生中継する予定だが、スタンドの風景も見ものである。

週刊新潮 2017年11月23日号掲載

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