3000m走で世界新 81歳“スーパー婆ちゃん”

スポーツ週刊新潮 2017年11月9日神帰月増大号掲載

 御年81歳のアスリートが、世界記録更新──。

 中野陽子選手である。陸上全日本マスターズ選手権(10月27日~29日、和歌山市・紀三井寺公園陸上競技場)の初日に行われた3000メートル走(80~84歳)で、14分27秒49を叩き出し、自身の世界記録を約20秒更新したのだ。

 大会関係者が驚く。

「彼女はスタートから7周目までは、1周2分弱のペースを保っていましたが、最後の半周で、いきなりペースを上げてきました」

 しかも、

「レース直後も特に息切れすることもなく、淡々とされていましたね」(同)

 実は彼女、マラソン界では、知る人ぞ知る“レジェンド”なのだという。

 マラソン雑誌記者の話。

「もともと彼女はアスリートでもなんでもなく、洋裁店を営んでいた一般人。スポーツは、スキーを趣味でやっていたくらいなんです」

 ところが、

「70歳になったのを機に、“新しい趣味を”と、フルマラソンに挑戦。こつこつ練習を重ね実力を付け、サブフォー(4時間を切ること)を達成しました」(同)

 今年の東京マラソンでは、4時間11分45で、クラス世界記録を更新している。

 当のご本人に、今回の快挙の感想を伺うと、

「最後、少し速く走り過ぎましたね。記録を塗り替えるのが大変になりました」

 と、笑った上で、

「私はマラソンがメインなので、3000メートル走はそれに向けての練習なんです。無理せず、楽しく、練習を続けるのが、記録を伸ばすコツですかね」

 さらに、

「実は今日(10月29日)も茨城の水戸でフルマラソンを走ってきたところなんですよ。タイムは4時間35分4秒とまずまず。ただ、大雨でずぶ濡れになり、さすがに寒かったですけど」

 大田区在住。週に3~4回、多摩川沿いを走り込む。