都電をタクシー代わりにする贅沢

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都電をタクシー代わりにする贅沢

 更に庶民的な値段で車両を貸し切れるのは、都電荒川線だ。荒川区の三ノ輪橋停留所と、新宿区の早稲田停留所の約12キロを結ぶ。東京に唯一、残る路面電車だ。

 こちらは1両を何と、片道1万3820円で独占できる。座席定員は大半が20人だから、何と1人あたり691円。最大定員は60人前後だから更に破格の230円となるが、わざわざ貸し切って吊り革を掴む物好きはいないだろう。むしろ5人で2764円といったケースが現実的なはずだ。

 最近ではSMAPの解散に反対したファングループが「SMAPありがとう」のメッセージを掲げた“都電ジャック”を敢行して話題を呼んだ。

 残念なことに、飲食は禁止。だが沿線には、ノスタルジックな荒川遊園地があるほか、三ノ輪や王子には有名な飲食店も少なくない。花見の名所、飛鳥山公園も停留所がある。タクシー感覚で使うのも一興だろう。

 東京都によると、“貸切都電”の代表的な活用法としては、小学生などが遠足で荒川遊園地や飛鳥山公園への移動に使ったりするそうだ。しかし「結婚式で披露宴から二次会の移動に貸切られたグループがいらっしゃいました」とのことで、名幹事なら抜群のアイディアを思いつくかもしれない。

週刊新潮WEB取材班

2017年10月26日掲載

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