暴かれたハリウッド“帝王”のセクハラ30年 米芸能界にもあった忖度

エンタメ 芸能 週刊新潮 2017年10月19日号掲載

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“朝食を食べながら打ち合わせをしよう”などと、女優や女性スタッフを呼び出し、シャワーを浴びるところを見ろとか、自慰するところを見せるとか……。

 ハリウッドの大物映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(65)が30年以上にわたって女優やスタッフに対してセクハラを続けていた――と10月5日にニューヨーク・タイムズが特報を放って以来、ハリウッドは上を下への大騒動だ。

「アカデミー賞を受賞した『恋におちたシェイクスピア』や『英国王のスピーチ』などを始め、誰もが彼の作品を一度は見ているはず。1979年に弟と映画配給のミラマックス社を創設。同社はディズニー社傘下に入りましたが、さらにワインスタイン社を創業してヒットを飛ばし続けています」(映画関係者)

 一昨年のアカデミー賞授賞式では、受賞者たちのスピーチにおける彼への謝辞が「神に感謝(サンクゴッド)」の決まり文句より多かった、というほどの大物。女性たちが“選択肢はなかった”と言うのも無理はない。

 仮に少々揉めても秘密条項付の和解。1件あたり約8万ドルから15万ドルで内々に収められた。

 が、その沈黙の闇に消えた8件の和解をNYTが詳報。ワインスタインの積年の悪行が明白になったのだ。

「こちらでは、『サタデー・ナイト・ライブ』など、人気番組であればあるほどこの件をスルー。彼の世話になっていたから何も言えないんだ、知ってたんでしょ、と受け止められています」

 と北米在住のライター、關陽子氏は言う。

「米国の芸能界も忖度で動く世界。噂は以前からあって、彼がセクハラしていたこと自体にはみんな驚いていません。ただ、件の記事への評価は高く、有名カルチャー誌『バラエティー』の編集長も『私たちが何十年もやろうとしてできなかったことを成し遂げた』と賛辞を送っています」

 8日、セクハラ帝王は、自分の名前の付いた会社からついに解雇された。その後、アンジェリーナ・ジョリー(42)やグウィネス・パルトロウ(45)ら告発者が次々と……。ついには、米英の捜査当局が動き始める事態となっている。