「既読スルー」にこだわるのはストーカー予備軍? 「ストーカー」は何を考えているか(1)

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 30代の筆者にとって、電子メールの「開封確認」機能を使うことはマナー違反である、と考えていました。この機能を使うことは、相手の行動を監視しているようで、相当に重要なメールでもない限り使用することははばかられました。しかしスマホの時代が到来し、携帯メールに代わる勢いの無料メッセージアプリ「LINE(ライン)」の登場で様相は変わってきたようです。

 自分の送ったメッセージが相手に読まれたかどうかを通知する機能(既読通知)が規定の機能としてついており、人々はそこに窮屈さよりも安心感を見出しているようです。

 しかし既読状態になったメッセージになんの返信も行われない、いわゆる「既読スルー」の状態にストレスを感じる人も多く、今度は「既読スルーはマナー違反だ」などとも言われるようになりました。

 筆者などはこの機能はいかにも日本的な同調圧力を生活の隅々にまで持ち込む面倒な機能に思えて仕方ありません。賛否はあると思いますが、既読にすることなくメッセージを読むアプリなども流行っていることから、この機能に心理的負担を感じている人は多数いると思われます。

■返信にこだわるストーカー気質

 同調圧力程度ならまだしも、LINEの既読表示からの返信強要は、交際相手の行動の監視に使われ、精神的な拘束を生み出しているのではないかとも考えられます。

 ストーカーやDV相談に応じるNPO法人ヒューマニティ(東京都)の小早川明子理事長は500人以上のストーカー加害者と向き合ってきた経験から「LINEの既読・返信の有無にとらわれるようになったら病的だ、という自覚が必要」と語ります。

 近著『「ストーカー」は何を考えているか』(新潮新書)のなかで小早川さんは、メールの返信を強要し相手の生活の隅々まで監視しようとする女性ストーカーの事例をあげこう述べています。

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 メールは一日一〇回まで、とルールを決めました。彼女は一日に五〇通ものメールを出して「返事が遅い」と言っては浮気を疑っていたのです。まずそれを禁止しました。

 特に問題のないカップルでも、メールは自制する必要があります。すぐに返事が来ないと怒ったり、不安になったりする人が少なくないし、用もないのに一日五回以上もメールをよこすような人とは付き合わないほうがいい、と個人的には思います。

 また、メールを出した相手から三日待っても返事がなければ、好かれていないと理解すべきです。それは拒否のサインで、返事が来ないと怒るのは無意味で結果は出ているからです。

 それでもなお諦めず何度もメールしてしまったら、ストーキングの傾向がある。「五回ルール」と「三日ルール」は、私がカウンセリングに来る人に提案していることの一つです。

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 この事例ではメールですが、LINEのメッセージでも同じこと。いつでも相手と繋がれることはとても便利ですが、相手が交際相手でもプライバシーや自由を尊重し節度を守った利用に留意しましょう。

デイリー新潮編集部

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