BIGBANGもついに全員入隊!! 韓流スターと韓国軍“ブラック兵役”緩和化の関係

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芸能兵士という“特別枠”も廃止

 韓国の全国紙「朝鮮日報」は6月12日、「一晩で売上4億円超『GD(編集部註:G-DRAGONのこと)はK-POPを世界に知らしめたスター」の記事を掲載した。ソウルのコンサートで44億ウォン(約4億3000万円)を売り上げたという記事だ。

 いわゆる韓流が韓国経済を活性化させ、外貨も獲得していることは今や常識だ。ならば芸能人は兵役を免除でいいのではないかとも思うが、やはり韓国では実現は不可能に近いようだ。「男は兵役に就いて一人前」――兵役逃れは刑事罰の対象であり、発覚すれば世論が強烈に批判する。

 とはいえ韓国軍も、高圧的な態度で芸能界と対峙していたわけではない。かつては一種の妥協策として、芸能兵士という“特別枠”も用意していた。芸能人を広報部門に配属させ、軍制作のCM、ラジオ、テレビ番組や、慰問コンサートに出演させたのだ。

 芸能界からは隔絶されるが、軍隊内では活動を続けられる。歌や演技の勘が鈍ることを恐れる芸能人側と、薄給で芸能人を起用できる軍隊側が手を結んだとも言える。だが、この制度は13年に廃止されてしまう。芸能人による複数の不祥事が明らかになったためだ。

 例えば人気歌手のピ(RAIN)は芸能兵士として、普通の兵士に比べて2倍以上の休暇を得ていたほか、その休暇中に女優とデートしていたことを報じられた。SE7ENも慰問公演の後、違法マッサージ店に向かったところをマスコミに撮影されるなどして批判の声が高まり、13年に廃止される。

T.O.Pのスキャンダルで義務警察も廃止!?

 逆に11年、人気俳優のヒョンビンが“ハードな”海兵隊に入隊、世論は圧倒的に支持した。だが、厳しい軍役を希望する芸能人は少数派にとどまり、多くは「義務警察」に殺到した。これは兵役の代わりに警察署などで勤務するという制度。特に警察広報団を志望する芸能人に注目が集まり、韓国メディアが批判的な記事を掲載したこともある。芸能兵士と何ら変わりないではないか、というわけだ。

 ところが、この義務警察も23年に全面廃止される予定なのだ。その原因を作ったのが、何とBIGBANGメンバーのT.O.Pという指摘もある。

T.O.Pは2月、義務警察へ入隊、ソウルの警察署で警察楽隊を担当することになった。だが16年10月に歌手練習生という20代の女と大麻を吸引したとして5月に検察が捜査。6月に起訴が発表されると、T.O.Pは精神安定剤の大量摂取で意識を喪失する。入退院の後に一審が開かれ、7月に懲役10カ月、執行猶予2年の判決が確定した。

このため義務警察の職務も「不適合」と判断を下され、「朝鮮日報」は《社会服務要員または常勤予備役として勤務する予定》と報じた。このスキャンダルが、義務警察の廃止を招いたということが取りざたされているわけだ。

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