北海道に行けない「安倍総理」の「Jアラート」自縄自縛

国内 政治

  • ブックマーク

Advertisement

演説中の避難という悪夢

 そして現在、官邸と自民党で問題になっているのは、北朝鮮が威嚇、挑発のために飛ばしているミサイルの「方角」で、今年に入って、秋田県に近い日本海に落ちたり、北海道上空を通過したりしている。つまり、

「現状、北のミサイルの脅威に直接的に晒されているのは北海道・東北地方だと言えます。万が一、安倍さんが両地方の街頭で演説している際にミサイルが飛んできたら……。まずJアラートが鳴り響くわけですが、その場合、政府は建物の中または地下への避難を呼びかけています。つまり、街頭で勇ましく演説していた安倍さんも、どこかに逃げ込まざるを得ないわけです。日本のトップが、サイレンが鳴って避難するという図は、何とも格好悪すぎます」(同)

 しかも、もしその後に、

「希望の党の小池さんが街頭演説をしてミサイルが飛んで来なかったら、必ず比較されてしまう。運がいい人、悪い人と。とはいえ、前回の参院選で、自民党は東北の選挙区で1勝5敗と大負けしていて、本来はテコ入れしたいところなんです。安倍さんが遊説に行くのもリスク、行かないのもリスクなんですよね」(同)

 安倍総理は、「愚直に政策を訴える」選挙戦術をとっているが、日朝の両首都に鎮座する「愚直」と最も縁遠い2人の「狂信的指導者」に、果たしてどこまでそれが通じるのか。

「1強」対「2狂」の戦いの帰趨や如何に。

週刊新潮 2017年10月12日神無月増大号掲載

特集「自民党大量絶滅期」より

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。