山尾志桜里のリベンジ選挙に、あの共産党が「裏支援」説

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“刺客”が送り込まれない理由

 この中央政界の激変で、報道陣が山尾氏の元にも殺到。9月29日に愛知県庁で取材に応じ「無所属の立場で自分の政策を訴えて立ち向かっていく」と希望の党に対する公認要請は否定した。

 となると、この愛知7区には“刺客”が送り込まれる可能性が出てくる。しかも希望の党からだけではなく、小池都知事と前原誠司・民進党代表に野党共闘を潰され、赤っ恥をかかされた志位和夫・共産党委員長が候補者を擁立してもおかしくない。
 
 しかしながら27日、共産党愛知県委員会は「愛知7区は当初の方針通り、公認候補は擁立しない」と発表した。希望の党と民進党も沈黙を続けている。どうも野党サイドは山尾氏に“温情”をかけているように思えて仕方がないのだが、この微温的な空気は一体、何に起因するものなのか。その疑問を県政関係者が解き明かす。

「実は山尾さんは、民進党、共産党、自由党、社民党の4野党共闘に前向きの姿勢を見せていましたし、あんなスキャンダルがなければ、野党共闘の枠組みで選挙戦を戦うつもりだったんです。ですから共産党系の市民団体が実施した反アベ政治のデモに参加したことがあり、それを把握した支持母体の連合が、『そういうことは二度としないでください』と猛抗議したとも聞いています。裏を返せば、山尾さんは連合にとっては天敵とも言える共産党の関係者とも、着実にパイプを構築していました。そのため、共産党は愛知7区の候補擁立は当初、見送る決定を下していたんです」

 不倫報道により、共産党は候補擁立の検討も行った。「しかし結局は見送りを決めました」ということを発表するために、先に触れた27日の記者会見を開いたのだ。

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