まつエクしてる場合か「稲田朋美」 辞任となった“日報問題”の経緯

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陸自関係者のリーク

 それにしても、なぜ特別防衛監察の結果が出る直前になって、稲田前防衛相の隠蔽了承が持ち上がってきたのか。

 防衛省関係者が解説する。

「監察結果の公表に先立ち、中間報告として、“概要”がまとめられました。それには、“日報隠し”の責任は陸自にあると書かれていた。布施さんによる1回目の情報公開請求では、中央即応集団の副司令官が日報を開示対象から外すよう部下に指示。その対応を踏まえ、2回目も、中央即応集団の関係職員らが日報を公開せず、開示義務違反に繋がったとされていました」

 つまり、稲田前防衛相の関与にはまったく触れられていなかったのである。

「陸自としては独自に内部調査し、稲田大臣に非公表の了承を得ていた旨を報告書にし、監察本部に提出していました。にもかかわらず、すべてを陸自のせいにされたために、組織防衛を図った陸自の関係者がマスコミにリークしたのは疑いようもありません」(同)

 陸自の反撃によって、稲田前防衛相の虚偽答弁が濃厚となったわけだが、証人喚問でない限り、罪に問われることはない。しかし、辞任以前より安倍総理からは見限られているという。

 官邸詰めの記者によると、

「最大の理由は、昨年12月末の靖国参拝です。前日まで、稲田さんは安倍総理と真珠湾を訪問していた。その帰りの政府専用機のなかで、靖国に行かずに真珠湾に行ったことがネットで批判されているのを知ったのです。それで、“靖国に行かなアカン”と騒ぎ出し、翌朝急行した。安倍総理は、真珠湾訪問という外交成果に泥を塗られ、怒り心頭でした。それ以来、稲田さんと距離を置くようになりました」

 まつ毛エクステは、両目100本で1万円前後。1カ月ほどで、付け直しのメンテナンスもしなければならない。顔面防備には余念がなくとも、防衛大臣としての仕事はままならなかったのだ。

週刊新潮 2017年8月3日号掲載

特集「閉会中審査の大嘘つきたち! まつエクしてる場合か『稲田朋美』」より

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