トム・クルーズvs“王女ミイラ” 新たなリメイク路線

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 ユニバーサル映画は、80年以上も前に手掛けた人気モンスター映画のリメイク版を「ダーク・ユニバース」と命名、シリーズ化すると発表したが、配役が豪華だ。

 ユニバーサル関係者が言う。

「7月28日から始まるシリーズ第1弾『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』で主人公を演じるのがトム・クルーズ、タイトルロールの呪われた王女ミイラ役ソフィア・ブテラ、脇を固めるラッセル・クロウ。第2作以降で透明人間を演ずるのがジョニー・デップ、フランケンシュタイン役はハビエル・バルデム。“ドル箱”を目論むだけに壮観です」

 過去の名作の「焼き直し」に過ぎないリメイクのシリーズ化に、なぜ今そこまで入れ込むのか? 映画プロデューサーが言う。

「日本でも、松竹の『寅さん』や『釣りバカ日誌』を例にとれば分かります。シリーズものは当たると会社への貢献度が非常に高いドル箱になる。ディズニー映画がアメリカン・コミックのマーベルを原作に『アベンジャーズ』をシリーズ化して大儲けしたのを横目に、ユニバーサルもドル箱が欲しくなったのでしょう」

 トムの出来はどうか?

「第1作は、1932年製作『ミイラ再生』をリメイクしたもの。トム・クルーズと王女ミイラとの戦いがあまりに凄絶で、ここが見所。トム・クルーズの役者史上、これほど女に殴られ、蹴られ、揚句は押し倒されて組み敷かれる場面の多い作品もないでしょう。いい女にいたぶられるシーンはエロティックとさえ言えます」(映画評論家)

 弱き者、汝の名は男優。

週刊新潮 2017年7月20日文月増大号掲載

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