「出光興産」創業家vs.経営陣の泥沼化 昭和シェルとの合併めぐり

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「出光興産」統合を阻む黒幕は「イメルダ夫人」(上)

 石油業界で生き残るためには合併するべきなのか、あるいは、創業者の精神に戻り、独立独歩で行くべきなのか。出光興産で起きている経営陣と創業家とのバトルは、株主総会を目前にして緊張状態が続いている。だが、対立の後ろにはやっぱり「イメルダ夫人」がいた。

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「あなたたちは知らないでしょうけど、出光の名前もアポロマークもなくなるのよ。大変なことになってしまうのよ!」

 昨年10月28日、北九州市門司区にある「出光美術館 門司」で開かれたリニューアルオープンの式典で、石油販売店の関係者にそう熱弁を振るう老婦人がいた。側で様子を見ていた出席者が言う。

「話の主は、出光興産の出光昭介名誉会長(創業家の当主)の妻の千惠子さんです。創業家が出光と昭和シェル石油との経営統合に反対していることは知っていましたが、あの剣幕には、皆驚いていましたね」

 出光興産(以下・出光)が昭和シェル石油(以下・昭和シェル)との経営統合を発表してから2年、合併を進めたい経営陣と反対する創業家の対立は膠着したままである。家族主義で知られる会社の奥座敷で何が起きているのだろうか。

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