遠い加計学園のゴール 文科省「設置審」から認可ダメ出し

国内 政治 週刊新潮 2017年6月15日号掲載

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 前川前次官の証言によって明らかになってきた「総理のご意向」と「出来レース」。しかし、いくら安倍官邸がお膳立てしてあげても、加計学園のゴールはまだ遠い。実は、獣医学部の新設を最終的に認可する文科省から、ダメ出しを食らっているというのだ。

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文部科学省が入居しているビル
(Rs1421/Wikimedia Commons)

 目下、来年4月の開学に向けて、認可の可否を検討しているのは、文科省の「大学設置・学校法人審議会」なる有識者会議。文科省関係者の話では、

「法的な基準に照らし、学生の定員に対して敷地や校舎の広さ、教員の数や質は見合っているか、法人全体で黒字経営できるかといったことを見ていきます。そのうえで、認可適当との答申を出すと、文科大臣が最終的に認可するのですが、審査は非常に厳しい」 

 加計学園の獣医学部の場合、160人の入学定員に対し、愛媛県今治市から無償譲渡された土地が16・8ヘクタールもあるので、敷地面積は申し分ない。財務状況を見ても、預貯金や不動産で600億円以上の資産がある。

 問題は、70名程度を置くとしている専任教員で、

「基準の32名を超えてはいるものの、質が不十分なのです。他の大学から定年退職後に来る65歳以上の教授と学生上がりの若手とに二極化していて、これでは上の層が退職した時に一気に専任教員が減ってしまう。審議会では、この態勢できちんと学生を教えられるのか懸念が生じていて、加計側は修正を求められる可能性もある」(同)

 で、実地審査まで行うことになったという。

「専任教員について加計側にヒアリングしたり、駅からのアクセスや校舎の環境から定員が本当に集まるのかを判断したり、工事の進捗状況から開学に間に合うのかを確認したりするのです。でも、学校の新設ではよくありますが、学部の新設で実地審査はあまりありません」(同)

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