村田諒太、王座初挑戦 B級マッチのA級ファイトマネー

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村田諒太

 日本のボクシング界はいま、全盛期を迎えているという。何しろ世界チャンピオンが10人も国内にいるだけでなく、来るWBA王座決定戦で村田諒太(31)が勝てば、22年ぶりのミドル級チャンピオンの誕生となる。が、そんな「世紀の一戦」の舞台裏はというと。

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 ロンドン五輪の金メダリストでもある村田がチャンピオンベルトに挑戦することを明らかにしたのは、4月3日のことである。

「試合は5月20日に行われ、相手はWBAミドル級1位のアッサン・エンダムです。村田は同級2位で、規定によって、どちらかが勝てば世界チャンピオンになれるわけです」(スポーツ紙記者)

 日本人の世界チャンピオンといえば、先頃、12度目の防衛を果たした山中慎介(バンタム級)に代表されるように軽量のクラスがほとんど。重さで上から5番目のミドル級チャンピオンは1995年の竹原慎二以来というから、期待が集まるのもうなずける。

 さらに、興行サイドの事情もある。

「村田はロンドン五輪のあと、引退を表明していましたが、ボクシングで視聴率を稼ぎたいフジテレビが口説き落してプロに転向した経緯があります。それだけに、試合を生中継する同局にとっても、そして所属する帝拳ジムにとっても、これまでの“投資”を回収したい一戦なのです」(同)

 帝拳ジムの本田明彦会長は、5億円の興行規模になると明らかにしているが、竹原を育てた沖ジム元会長の宮下政氏によると、「ファイトマネーも山中と同じレベルの5000万円は出るはず」という。

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