「ヘルシア緑茶」 欧米で続発! カテキン摂取で“肝機能障害”

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■最終的には肝臓移植

 そもそも、茶カテキンの効能は、欧州食品安全機関が「根拠不十分」として却下していた。植田氏の話。

「2010年に、複数の企業が適正体重への移行や維持の効能があるとした臨床結果を提出しましたが、因果関係は確立していないとされました。そのためEUでは、茶カテキンが健康によいという具体的な効能は一切表示できません」

 トクホを乱発する日本と比べ、欧州の安全機関が厳格なのにはワケがあった。

「海外ではカテキンが原因と見られる肝機能障害の報告が多数あるのです。07年にカナダではヘルシア緑茶と同量程度が入ったサプリを半年間摂り続けた女性が昏睡状態となり、最終的には肝臓移植が行われました。99年から08年の間にも、フランスとスぺインなど世界各国で34件の副作用が報告されています」(同)

 発売元の花王に聞くと、

「緑茶は世界で最も長い歴史のある飲み物の一つで、わが国でも1000年以上の長い飲用経験があります。茶抽出物に関する安全性評価試験でも、問題ないことが報告されています。販売開始以来、肝機能への障害性は認められていません」

 だが、植田氏はこう継ぐ。

「普段飲むお茶が危険という話ではなく、特定の成分を濃縮し高濃度で摂取することにリスクがあるのです。日本の消費者は、欧米で肝障害が続発しているという事実を知らないまま口にしている。せめて肝機能に不安を抱える人などに向けて、注意表示をつけた方が親切ではないでしょうか」

 4月13日から新パッケージで発売される「ヘルシア緑茶」に、その一文がないのは言うまでもない。

特集「6400億円市場の虚飾! 『脂肪吸収抑制』喧伝で消費者を裏切り続けた罪! 大反響! トクホの大嘘 告発第2弾」より

週刊新潮 2017年4月6日号掲載

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