「ヘルシアコーヒー」 缶のどこにも書かれていない“血圧降下”の副作用

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「ヘルシアコーヒー」

 代り映えしない日常の細やかな楽しみは、普段と違う何かを手にすること。

 例えば、コンビニで貴方が缶コーヒーを求めて棚に目を走らせたとしよう。数多ある銘柄の中で、いつも買い求める馴染みの1本より魅力的に映ったのが、〈脂肪を消費しやすくする〉と謳った「ヘルシアコーヒー」だったとしたら……。

 トクホマークが輝く缶には、〈コーヒーポリフェノール(クロロゲン酸類)を豊富に含み、エネルギーとして脂肪を消費しやすくするので、体脂肪が気になる方に適しています〉とある。

 だが、結論を言ってしまえば、肝心のクロロゲン酸の体重減量効果については、欧州食品安全機関が11年に行った評価の際に否定している。試験での食事量や運動の有無などが未記載というのがその理由だ。

 群馬大学名誉教授の高橋久仁子氏によれば、

「【腹部全脂肪面積低減効果】と書かれたメーカーのウェブページのグラフ(掲載の図右)には、コーヒークロロゲン酸飲料群では右下がり、対照飲料では右上がりの線が描かれていて大きな低減効果があるように見えます。しかし、出典論文の表データから計算すると、脂肪面積の減少率は2・7%です。図左を見るとほんの少しの減少でしかないことがわかると思います。わずかな減少を大きな減少かのように広告することは消費者の誤解を招きます」

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