『水戸黄門』復活に「里見浩太朗」当惑 「武田鉄矢」主演で

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■3役を演じた

 当の里見に尋ねると、

「国民的番組と言われた水戸黄門が復活するという話を聞き、民放地上波で時代劇が全くなくなってしまった今日、ファンにとっては『ヨッ待ってました』と声がかかる気がします。日本人の心や生き方をテレビを通して伝えてきた番組だと、自負してやってきました」

 としながら、歴史を振り返ってくれた。

「実は当初、黄門は森繁久彌先生にお願いしたのですが、帝劇の舞台が入っていてスケジュールが合わず、東野さんになった。それから西村晃さん、佐野浅夫さん、石坂浩二さんで僕が5代目。僕は東映映画で、月形龍之介先生の黄門で格さんも演じている。助さん格さん黄門の3役をやった役者は、僕しかいません」

 だから、6年前の終了に際しては、

「スポンサーがあって成り立っているのですから、打ち切ると言われたらそれでおしまい。まさに突然で、闇討ちにあった感じでした」

 とのことで、今回の件についても、

「制作会社から『今度この方(武田)でやりますから』という話は聞きましたが、僕にオファーはかからなかった。もちろん寂しいですが、誰が演じるにしても、視聴者の心を裏切らない番組にしてほしい。これまでの5代より落ちる黄門は見たくないということです」

 ベテランご老公は、そう締めくくるのであった。

ワイド特集「贈る言葉」より

週刊新潮 2017年3月30日号掲載

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