レスター岡崎慎司、地獄の日々 W杯予選を前に

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 彼のキャリア史上、最大の苦境なのだ。サッカー日本代表、岡崎慎司選手(30)が所属するクラブの2部降格が迫っている。サッカー担当記者の話。

「所属するレスターは昨年、プレミアリーグで、奇跡的な優勝を成し遂げました。一転、今季は現在17位、降格圏の18位まであと一つという有様。優勝したクラブが翌年降格となれば、プレミア初の“珍事”です」

 2月18日にはカップ戦で3部のチームにも敗北した。イギリス在住のサッカーライターが言う。

「いま、チームの雰囲気は最悪。選手とラニエリ監督との間に確執が起きています。レスターは本来フォワードの岡崎をトップ下で起用するなど、昨年のスタイルから脱却しようとするも、ことごとく不発。監督は選手からの信頼を完全に失い、“そんな戦術はやりたくない”という声まで出る始末」

 岡崎も今のチーム状況に葛藤の日々だという。

「出場機会の減った今季の口癖は“感覚的にプレーする”でした。ボールが足元に来たとき、チームプレーを考えてパスするのではなく、点を奪う気持ちを優先する。ところが、個人で打開する能力がなく、リーグで未だ2得点と空回りは否めません」(同)

 そのせいか、

「岡崎選手はいつも前向きなメンタリティの持ち主で、出場できなくとも、試合後は必ず選手一人ひとりと握手して激励する。ただ、この数週間、チーム内のゴタゴタから、試合後は憔悴した顔でロッカールームから出てきます」(同)

 3月にはロシアW杯予選を控えている。

「体のキレはあっても、2カ月以上ゴールを決めていないので、本田や香川らと並んで先発落ちは濃厚です」(先の記者)

 座右の銘は“一生、ダイビングヘッド”。でも、飛び込んだ先がゴールでなく、ベンチとはねえ……。

週刊新潮 2017年3月2日号掲載

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