巨人キャンプ、“異様”の酷評で見せたカラ元気

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今年のキャンプは、とにかく若手に元気がない…(写真はイメージ)

「今年はヒデキが来ないから、楽しみが減ったなぁ」

 とボヤくのは例年、巨人の宮崎キャンプを心待ちにしているG党である。“ヒデキ”とは言うまでもなく松井秀喜氏(42)のことだ。

「ここ数年、“臨時コーチ”という肩書で後輩たちの激励に訪れていましたが、1月に第2子次男が誕生したため、“イクメン”の松井氏の姿はなし。我々もネタが減って困っています」

 とスポーツ紙巨人担当記者も慨嘆する。

「今年のキャンプは、とにかく若手に元気がない。全く覇気が感じられないんです。オフに大型補強をしたので、“どうせ俺たちの出番はない”と諦めているふしがありますね。なので、キャンプ地全体がどんより暗いムードに包まれている。番記者の誰もがそんな暗さを感じてはいるのですが、球団の手前、記事には書けません。ところが……」

 キャンプ中盤に差し掛かった2月10日、日刊スポーツが、巨人OBで専属評論家の西本聖氏によるレポートを配信した。タイトルはそのものずばり〈巨人が心配 あまりに活気ない異様キャンプ〉。曰く、

〈グラウンドに入って驚いた。思わず「何でこんなに静かなの?」と同行した記者の人たちに聞いてしまった〉〈練習のための練習。(中略)勝つための練習というものには見えなかった〉

 この酷評は、大手ニュースサイトに取り上げられたこともあり話題となった。

「読んだ球団幹部たちもショックを受けたようです。そうでなくても、賭博や清原の事件で、紳士たるべき巨人のイメージは地に堕ちていますからね」

 そして配信の数日後から、長嶋茂雄終身名誉監督が選手たちに“勝つ! 勝つ! 勝つ! 勝つ!”と連呼させたり、高橋由伸監督が初めてノックを行ったり、と一転して明るく振る舞うようになったのだとか。

 もっとも、それが、

「カラ元気といいますか、いかにも付け焼刃なふうで、イタいんですけどね」

 V奪還の道険し。

週刊新潮 2017年3月2日号掲載

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