両陛下、最後の海外ご訪問 ベトナムで待つ“おもてなし”

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“生前退位”への議論が始まっても、平和への思いに変わりはない。天皇皇后両陛下が2月28日からベトナムを訪問される。

 宮内庁担当記者の話。

「過去には秋篠宮さまや皇太子さまが訪越されており、ベトナム政府からも再三、招請されていました」

 天皇陛下は、83歳という高齢でのご訪問となる。

「年齢とご体調を考慮すると、友好親善を旨とする海外への両陛下でのお出ましは最後になる可能性があります」(宮内庁関係者) 

 5泊にも及ぶ旅程、現地でのハイライトは、

「3月2日に予定される残留元日本兵の家族とのご面会です。太平洋戦争終結後、ベトナムには約600人の日本兵が残り、現地で結婚した妻や子らが生活している。駐ベトナム大使がその旨を説明すると、陛下はいち早く反応され、面会を承諾されたそうです」(同)

 先の大戦に思いを致す陛下らしいエピソードである。とはいえ、場所は風土色豊かな東南アジア。どんな“おもてなし”が待つのか。

「皇太子さまは、メコン川に近いレストランで食事をされたことがありました。陛下も海外に行かれる際、食事を作る大膳課の料理人は同行させず、現地のものを召し上がります。今回は、国家主席との晩餐会などが予定されています」(同)

 ベトナムに詳しいさるジャーナリストによれば、

「今年の1月に安倍総理が訪越した際の晩餐会では、ベトナム風の鱈料理やチャーハンなど、アジア風のコース料理でした。今回、ベトナム料理のコースでもてなすなら米粉の麺であるフォーも提供されるでしょう。また、かつてフランス統治下だったことから、フランス料理のコースに、生春巻きを加えるなどのアレンジをすることも考えられます」

 一方で、

「負担軽減のために、通常2時間の会合時間を短くするようです」(先の記者) 

 帰途、タイに立ち寄り、亡きプミポン前国王の弔問に――。

週刊新潮 2017年3月2日号掲載

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