高橋一生、ブレイクの原動力は「ジャニーズ」への反骨精神

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「第二の堺雅人」との声も出ているという。現在、ブレイク中の高橋一生(36)。正統派のイケメンではないものの、演技力は抜群と言われる。下積み時代が長かった彼の原動力となったのは、「ジャニーズ」に対する反骨精神だった。

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 最近、高橋は急激に露出を増やしつつある。NHK大河「おんな城主 直虎」に抜擢され、TBSの連ドラ「カルテット」では、美容室で働くヴィオラ奏者というモテ男を演じている。

 ドラマに詳しいライターの吉田潮さんは、

「彼の魅力は、何といっても演技の幅の広さでしょう。御曹司から、ホームレス、新宿2丁目のママまで、彼なら難なく演じてしまう抜群の安定感があります」

 民放テレビ局の幹部も、

「実力のある役者は、リハーサルと本番とで演じ方を少し変えて演技の幅を見せることが少なくない。高橋も本番ではリハとニュアンスの違った演技を提案してくるそうだが、監督が『リハの方が良かった』と言えば、スッと元の演技に戻ることが出来るそう。自己主張の強い役者は自分が提案した演技に引っ張られることが多い。彼はその点、いい意味で自分がない。監督としても非常に使い勝手がいい役者なのです」

 現場でのスタッフ受けも良く、共演する役者から頼まれれば、快く演技指導も引き受けるとか。

「これまで出演した作品には、男女問わず、主演からの『逆指名』が多いのも彼の特徴です。当分スケジュールもびっしりです」(同)

芸能界の理不尽

「先日、本人がトーク番組で初めて明かしたが、母親は18歳の時に高橋を産んだ。その後、彼女は2回再婚。2人目の夫との間に2男、3人目の夫との間に2男をもうけており、相当複雑な家庭環境だった。堀越学園では、学費を苦労して工面したと言われています」(芸能記者)

 祖母の勧めで児童劇団に入り、10歳で子役デビューを果たした。とはいえ、高橋を知る芸能関係者によると、

「20歳で劇団扉座入り。しかし、20代の頃はオーディションを受けては、ことごとく落とされた。ライバルはジャニーズで、主役級の役は全部持っていかれた、と。演技では負けない自信があるのに、彼らには勝てない芸能界の理不尽を感じていたようですね」

 多くの主演ドラマがある長瀬智也は、高橋の2つ年上。岡田准一は、堀越の同級生で友人でもある。

「高橋の話では、彼らには勝てないと諦めの境地になった時期もあって、舞台で頑張ろうと思ったこともあったといいます。でも、何とか踏ん張って、徐々に仕事が増えてきた」(同)

 ある意味、ジャニーズに対する反骨精神をバネにして、ここまでやってきたという。

 先の吉田さんは、

「同年代で最近人気が出た俳優に、綾野剛(35)がいます。ちょっと前まで大人気でしたが、最近は目つきが悪いとか、男臭いとか嫌いな人も増えてきた。一方、高橋は苦労人で、腰も低く、アンチが湧きにくいキャラなのも強み。『半沢直樹』や『逃げ恥』がそうだったように、ドラマは口コミによって、後半にかけて加速度的に人気が出ることがあります。『カルテット』も高橋効果でキムタクの『A LIFE』を抜く可能性は、十分あると思います」

 今度は、“打倒ジャニーズ”である。

週刊新潮 2017年2月9日号掲載

ワイド特集「近ごろバブルの人々」より

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