“来るもの拒まず”の二階派、佐藤ゆかりだけは拒否の理由

政治 週刊新潮 2016年12月29日・2017年1月5日新年特大号掲載

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 鉄の女と言われたマーガレット・サッチャーさながら、佐藤ゆかり衆院議員(55)も鉄のハートをお持ちのようだ。地元との関係が破綻し、起死回生とばかり、あの大派閥に入りたいと言い出した。これが、またも騒動を引き起こして……。永田町きってのトラブルメーカー、本領発揮である。

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かつては大島派に所属

「誰でも派閥に入れていいというものではない。悪貨が良貨を駆逐するのであれば、私は派閥を辞めます!」

 12月8日、永田町で開かれた二階派の会合で、こう啖呵を切ったのは、愛知10区選出、派閥の事務総長を務める江崎鐵磨(てつま)衆院議員(73)。同席した議員が言う。

「突然で、場が凍りついたよ。ただ、佐藤ゆかりさんの派閥入りのことだとピンときた。以前からうちに来たかったみたいだから」

 佐藤氏が二階派に入りたいのには、自身が抱える窮状がある。

「とにかくポストがまわってこないのです。衆院2期、参院1期を務めた事実上の3回生なので、本来は、副大臣や常任委員長に就いてもおかしくない。やはり、地元でのトラブルが原因でしょうねえ」(自民党関係者)

 彼女は大阪11区選出。地元の大阪府連関係者は、

「業者から佐藤さんに渡った200万円を巡って、前府議の出来成元(できしげちか)さんと地検への告訴合戦となった。11月、不起訴となりましたが、地元市議もそっぽを向いてしまったので、次の選挙を戦えるわけがありません」

 で、無派閥の彼女が打った一手が、大派閥への擦り寄りだった。先の党関係者が続ける。

「以前、岸田派と額賀派に水面下で入会の打診をしていました。ただ、良い返事はもらえなかったようで、苦渋の末に近づいたのが二階派だった。“来るもの拒まず”がモットーですから」

■二度と関わりたくない

 10月には自身が大阪で開いたパーティーに二階俊博幹事長を呼ぼうとするも直前でキャンセルされた。それにもめげず、“二階さんと一緒に仕事がしたい”と派閥の幹部らに接触し、河村建夫元官房長官にアプローチしたのだ。

「河村さんは“入りたいと言うなら、検討してみよう”と話した。ところが、彼女は、“二階派に入れることになった”と周囲に吹聴。さすがの二階さんも佐藤さんには呆れたそう」(同)

 その結果、冒頭の“事件”が起きたわけだ。ではなぜ、江崎鐵磨議員がそんなに怒っているのか。

「佐藤さんと親しい愛知の市議が、彼女を鐵磨さんの後釜として擁立する動きを見せているからです。さらに、鐵磨さんには異母弟の江崎洋一郎という元衆院議員がいて、かつて彼女との不倫関係が取沙汰されたこともありました」(同)

 その模様は10年前に本誌(「週刊新潮」)が“神楽坂不倫デート”として報じている。

「鐵磨さんはその一件に全く関与していないのに、同じ苗字というだけで、迷惑を被った。だから、二度と関わりたくないと思っているのです」(同)

 さて、経緯を佐藤氏に直接尋ねようと声をかけるも、無視。代わって代理人が、

「11月下旬に派閥幹部の方々から、二階派への入会が決定した旨伺っています」

 しかし、二階派の幹部は、

「江崎さんらが反対しているから、現状では難しい。佐藤さんは“江崎さんに仁義を切った”と言うのだけど、自分に都合の良い話しかしないし、派閥の忘年会にも呼んでいません」

 拒まれる理由がその行状にあると、お気付きではないようなのだ。

ワイド特集「夜明けの鶏(チキン)レース」より