2年間で国会質問ゼロ…税金泥棒の「安倍チルドレン」はこの議員

国内 政治 週刊新潮 2016年12月8日号掲載

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 不倫路チューに未公開株トラブル、ゲス不倫と、スキャンダルが続いた“安倍チルドレン”。しばらく鳴りを潜めていたが、ここに隠し玉が現れた。まもなく当選から2年になるにもかかわらず、国会で一言も発言していないこの議員は、まさに“税金泥棒”である。

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料理研究家から転身(前川恵公式HPより)

 その代議士の名は、前川恵(41)。料理研究家から転身し、2014年12月の衆院選に比例東京ブロックで出馬、初当選を果たした1回生議員だ。

 政治部記者が言う。

「初登院の朝6時に国会に現れた彼女は、TBSのインタビューを受け、当選の理由について『アベノミクスに対する評価を得た』と胸を張りました。ただ、『実質賃金は下がっているというデータもあるが』とツッコまれると、『どうしよう、分かんない』と、オロオロし始め、さらに議員定数削減について訊ねられると、『あれ、自民党の方針って何でしたっけ、削減でしたっけ?』と記者に聞き返すのです。正直、この人、大丈夫かと思いましたね」

 その後、彼女の同僚たちのスキャンダルが次々に発覚してゆき、

「党本部は記事が出るたびに1、2回生議員に対し『これ以上(スキャンダルを)出されては困る。常に週刊誌が追いかけていると思って行動し、余計なことは喋るな』と注意した。初っ端の“失言”で幹部からきつくお叱りを受けていた彼女はますます萎縮し、固く口を閉ざすようになっていったのです。国会はおろか、記録に残らない部会でも口を開くことはほとんどない。おかげで確かに失言はなかったものの、同時に国会質問ゼロという珍記録を打ち立てたのです」(同)

 そんな彼女にも他の議員同様、歳費、文書通信交通滞在費、政党交付金、公設秘書への給与などを含めて、年間約1億円が支払われている。無論、財源は我々の血税に他ならない。

 政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が嘆息する。

「国会議員の一番の仕事は、国民の声を少しでも国政に届けること。すなわち国会で質問することです。これを1度もしていないとは職務放棄であり、言語道断と言わざるを得ませんね。ただ、自民党は現在、議員が多すぎて、順番が回って来づらいという事情もあるかもしれませんが……」

■“タイミングが合えば”

 しかしこうした事情も、さる自民党幹部によれば、

「我々は、実は法案を国会に提出するまでが勝負。特に幹部議員は、部会で議論し、役所ともとことん話を詰めて内容を熟知しているため、再度国会で質疑する意義が薄い。なので限りある質問時間を、政治家としての経験を積ませる意味も込めて、気前よく新人に分け与えるんですよ。特に1回生は、部会の理事に相談さえすれば優先的に質問時間を与えてもらえる。そんな環境にあるのに、1度も質問に立ってないなんて、やはり異様です。やる気がないとしか思えない」

 長い“沈黙”の訳を当の本人に訊ねると、

「議員になりたての頃1度、『農水委員会で質問をしないか』と頼まれましたが、委員会とか全てが初めてだったもので、秘書と相談した上、見送らせていただいたのです。その後、順番が回ってくるのをずっと待っているという状態なんです。もちろんタイミングが合えば、明日でも、明後日でも、お声掛けくだされば、いつでも質問したいと思っていますよ。でも、先輩方も大勢いらっしゃいますし……」

 順番を待つ彼女のために投じられる税金は、まもなく2億円を突破する。

ワイド特集「1度目は悲劇 2度目は喜劇」より