トランプ当選で“炎上”の「ニューバランス」 業績悪化は確実

国際週刊新潮 2016年11月24日号掲載

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 風が吹けば桶屋が儲かる、ではないが、トランプが当選したことで「ニューバランス」のスニーカーは全米で火にくべられている。

ニューバランスに「飛び火」

 事の発端は、選挙直後にウォール・ストリート・ジャーナルの記者が発信したツイッター。そこには、

〈オバマ政権は私たちに耳を傾けてくれなかった。でも、トランプが大統領に選ばれたいま、物事は正しい方向に進んでいくだろう〉

 と、トランプ勝利を喜ぶニューバランスの広報担当者の声が掲載されていた。

「これに激怒したのが“反トランプ”の若者たちでした。目下、ツイッターやフェイスブック上には、同社のスニーカーに火をつけ、燃え上がる様子を撮影した“抗議動画”が続々と投稿されているのです」(在米ジャーナリスト)

 選挙戦が終結しても一向に収まらない新大統領への憎悪が、文字通り「飛び火」した格好だ。それにしても、なぜニューバランスはトランプを支持したのか。

「それはトランプがTPP離脱を謳っていたからです。〈アメリカでスポーツシューズを製造する唯一の会社〉と胸を張る同社にとってこの公約は大きな意味を持つ。現在はライバルのナイキが、生産拠点のベトナムからアメリカにスニーカーを輸入するには10%の関税がかかります。ただ、ベトナムも交渉に参加したTPPが発効すると、関税は引き下げられてしまう。そのため、ライバルを利するTPPにニューバランスは絶対反対なのです」(同)

 とはいえ、すでに不買運動も拡大中。TPP離脱が叶ったところで業績悪化は避けられそうにないのだ。

特集「差別と憎悪の渦から生まれた『トランプ大統領』25の疑問」より