FW原口、4戦連続ゴール 「ドイツに行ってからたくましく」母が語る

スポーツ

  • ブックマーク

Advertisement

 彗星の如く現れた“ニューヒーロー”に日本の命運が託されている。負ければ監督解任もあり得た11月15日のサッカー・ロシアW杯アジア最終予選。首位を走るサウジアラビアを相手に原口元気選手(25)が1得点を挙げ、勝利に貢献した。サッカー担当記者が言う。

「これまで絶対的エースだった本田圭佑はベンチスタート。原口は底知れぬ運動量で攻撃に守備に、とMVP級の活躍でした。これで4戦連続ゴール。最終予選では日本人初のことです」

ドイツ・ブンデスリーガのヘルタ・ベルリンで活躍する原口選手(ヘルタ・ベルリンの公式サイトより)

 一体、どんな選手なのか。埼玉県熊谷市で生まれた原口は、幼稚園でサッカーを始め、中学で浦和レッズジュニアユースに。17歳でプロ契約した後、2014年にドイツのヘルタ・ベルリンに移籍した。

「元気はドイツに行ってから、たくましくなったと思います」

 と話すのは、熊谷市内の動物病院で院長を務める母・玲子さん(57)である。

「レッズ時代はドリブルで点を決めるのが自分の仕事と思っていましたが、ドイツではどんな選手も守備をサボらずに攻撃を繰り返すと言っていました。だから、献身的に動かないとダメだ、と相当練習したようです」

 子どもの頃から負けず嫌いだった。

「父親が高校、大学とサッカーをやっていまして、兄も妹も含めて家族でよくサッカーで遊んでいました。試合に負けるとよく泣いていましたね」

 そして、意外な“ゲンキの源”を明かしてくれた。

「うちでラブラドールを飼っていたので、犬が大好き。一緒に練習もしていました。ドイツに単身で渡った時も“どうしても”と、同じラブラドールの子犬を飼い始めました。今は奥さんと犬の3人暮らし。普段、私とはLINEで連絡を取り合う程度ですが、電話がかかってくる時は必ず犬の相談。具合が悪くなった時に“どうしたらいいか”と聞いてくるのです。時差があるので、夜中に電話がくることもあります」

 予選は来年3月に再開。原口は“W杯初出場”の夢を追う。

週刊新潮 2016年12月1日号掲載

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。