5歳児死亡…神宮イベント火災の補償問題 学生の責任は5割か

国内 社会 週刊新潮 2016年11月17日号掲載

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 誰にでも判りそうなものだが、大学では一体、何を学んでいたのだろうか。

 明治神宮外苑で行われていたデザインの国内最大イベント、「東京デザインウィーク2016」の会場で、突然、火の手が上がったのは、6日夕刻のことだった。

 社会部記者が言う。

「イベントは国内外の企業、学校などが参加し、アートやファッションなどの作品を展示していました。そのうちの木製オブジェが燃え上がり、内部で遊んでいた5歳の男児が死亡し、助けようとした父親と男性が火傷を負ったのです」

日本工業大学の公式HPに掲載されたお詫び文

 問題の展示品は、埼玉県にある日本工業大学の学生たちが出品した「素の家」。高さ3メートル、横5メートルほどのジャングルジム様の作りで、木屑が張り巡らされた内部を、LED電球でライトアップする仕組みだった。が、

「元々、LEDのみで照らすところを、なぜか白熱球の投光器も使っていました。警察は業務上過失致死傷容疑で捜査中ですが、LEDに比べて高温になる白熱球で、木屑が発火したものと思われます」(同)

 しかも、白熱球を追加点灯したのは学生だったことも判明。となると、今後、浮上するであろう、民事上の責任は誰が負うのか。

 損害賠償問題に詳しい銀座ウィザード法律事務所の小野智彦弁護士の話。

「現場にいた学生の責任は免れず、5割。学校も学生が勝手に仕様を変えたとなれば、監督責任を問われて3割、残り2割が主催者といったところでしょうか」

 むろん親からすれば子供の命に値段などつけようがないけれど、民事訴訟上では、

「亡くなった方の年齢が低いと、本来の逸失利益から生活費や学費などが引かれます。掛かるべき費用が、必要なくなったと見なされるためです。その場合、賠償金は慰謝料含め5000万円ほどが一般的です」(同)

 大学の担当者は、

「学校に届け出をしていることから、全責任は大学にあると考えています。誠心誠意対応したい」

 デザインより先に素材の性質を教えるべきだった。