【鶴保大臣の冷血言行録・下】 出産直後に離縁、養育費は未払い…「いつでもDNA鑑定を」と元妻

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 不可解な「ツンデレ」を繰り返した鶴保氏も、さすがに山田さんが臨月を迎えて観念したのか、14年2月上旬に入籍届を提出。そして同月下旬、彼女は無事男児を出産した。しかし、鶴保氏はわずか数回しか我が子に会わず、

「出産2カ月後の14年4月、勝手に離婚届を提出したんです。離婚届を出す際は、2人の同意のもとでと約束していたにも拘(かかわ)らずです。納得できない娘は、話し合いを求めたものの埒が明かず、結局、その年の10月、お金目当てと言われるのは嫌なので慰謝料は要求せず、月10万円の養育費だけは払ってもらうことにして、離婚に同意しました」(同)

2010年参院選での鶴保氏

 だが、15年10月からは、その養育費の支払いすら滞った。しかも、

「未払い期間中にあたる今年7月の参院選前、鶴保さんから『いよいよ(選挙)です。手伝ってくれませんか』というメールが娘に送られてきた。それまで娘は、もう関わりたくないという気持ちから、連絡が来てもほとんど返事をしていませんでした。そんな冷めた関係なのに選挙応援を頼んでくるなんて、呆れますよね」(同)

 そしてこの8月、山田さんの「親族」の告白によって事が発覚したわけだが、

「それまで彼は、『(未払いの)養育費を払ってほしいなら、たまには返事を下さい』などとメールを送ってきたのに、記事が出る直前になって一転、慌てたように未払い分の100万円をまとめて振り込んできたんです」(同)

 夫婦喧嘩は犬も食わないとはいえ、仮にも元妻の両親にこれだけの悪感情を植え付け、その上、立法府の一員でありながら、

「民法第877条には『直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある』と定められている。離婚してもお子さんは鶴保さんの直系血族で、当然、彼には扶養義務があり、養育費を支払わなければならない」(離婚問題に詳しい田村勇人弁護士)

 という指摘を踏まえ、鶴保氏に一連の経緯について尋ねると、養育費に関しては振込先口座の変更があったため一時的に支払いを停止していたとした上で、

〈現状につきましての(山田さん側の)一方的な主張に対して、当方は何もお答えする用意はございません〉

 最後に、それまで再三取材を拒んでいた山田さんが、

「今の生活を大事にしたいので、私が話すのは……」

 と、目を伏せつつも、何かを吹っ切るかのようにこう打ち明けた。

「両親の話したことは事実です。お付き合いしていた頃、『今は4組に1組が出来ちゃった婚だから、むしろ子どもが生まれたほうが自分たちの関係を周りに打ち明けやすい』と言っていたのは、彼のほうでした。彼を信じていたのに、裏切られる形となり、とても悲しいです。もし、彼の息子ではないのでは、と仰(おっしゃ)る方がいるのであれば、いつでもDNA鑑定していただいて構いません」

 彼女の傍らでは、何も知らず、そして何の罪もない2歳の長男が三輪車で無邪気に走り回っていた……。

 秋の臨時国会を前に、新閣僚・鶴保氏の「資質」が問われている。

「特集 政治家の資質より『人として』を問われる初めての閣僚 新妻と乳児を離縁した『鶴保庸介』大臣閣下の冷血言行録」より

週刊新潮 2016年9月1日号掲載

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