シャラポワ、ハーバード大でビジネスを学ぶ 菓子ブランド運営の事業家だった

スポーツ 週刊新潮 2016年8月11・18日夏季特大号掲載

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「外国人選手たちは『偽の金メダル』を取ればいい」。ドーピング問題の余波でリオ五輪出場の道を閉ざされたロシアの棒高跳び選手、イシンバエワは怨念のこもったそんなコメントを出したが、この人の場合はどうか。女子テニスのマリア・シャラポワ(29)。自身のドーピング違反で2年間の資格停止処分を下されると、なぜか彼女はハーバード大学の門をくぐり……。

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「ビジネス」で“金メダル”を目指す?

 国際テニス連盟がシャラポワに2年間の資格停止処分を下したと発表したのは、今年6月8日。これによってリオ五輪出場の道は絶たれたのだが、彼女の「切り替え」は実に早かった。その17日後、ハーバード大ビジネス・スクールのキャンパス入口で撮った写真を自らのフェイスブックやツイッターにアップし、こうコメントしたのである。

〈どうしてこうなったのかは分からない、しかし、ハーバードなのだ。プログラムの開始が待ちきれない〉

「今回、シャラポワが参加することになったのは、ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)の2週間のコースです」

 そう語るのは、海外セレブ事情に詳しい北米在住ジャーナリストの關陽子氏。

「HBSの入試は難関中の難関。しかし、短期コースは高額の授業料さえ払えば誰でも参加できるのです。その費用は、3日で4500ドル(約46万円)や2カ月で8万ドル(約820万円)などとなっています」

■「シュガポワ」

 テニスプレーヤーやモデルとして活躍してきたシャラポワが、短期コースとはいえハーバード大でビジネスを学ぶとは、いったいどういう風の吹き回しなのか。

「日本ではあまり知られていないが、総資産2億4000万ドル(245億円)とも言われるシャラポワは以前から、資産運用や事業に熱心に取り組んできた」

 と、ロシア在住のジャーナリストは言う。

「彼女はアメリカのフロリダ州に所有している大豪邸の他にも、複数の不動産を所有、売買してきた。例えば、2005年に約370万ドル(3億8000万円)で購入したカリフォルニアの豪邸を昨年、約520万ドル(5億3000万円)で売却している」

 アメリカだけでなく、イスラエルにも邸宅を所有しているという彼女が本格的に事業に乗り出したのは12年。「Sugarpova」(シュガポワ)というお菓子ブランドの運営を始めたのだが、こちらは必ずしもうまく行っていないようで、

「2、3年前、ウィンブルドンの試合会場から徒歩15分ほどの場所にある繁華街に“シュガポワ”の店がオープンしました。しかし、今年行ってみると閉店していましたね」

 と、国際テニスライターの神仁司氏。先の關氏も、

「“シュガポワ”のグミ・キャンディーの価格は一般的なものの5~6倍もする。また、その商品には一般的なものより多くの砂糖が含まれており、アメリカ国内で批判されたこともある」

 それでも懲りずに「シュガポワ」は今年5月からチョコレートの販売を開始。

 シャラポワが自身のフェイスブックなどにアップした、ハーバード大で初めてプレゼンテーションに臨んだ際の写真に写っている教室の画面には、

〈プレミアムチョコレートの販売戦略〉

 との文言が見える。なるほど、ハーバード大の優秀な講師らから意見を募り、「シュガポワ」を軌道に乗せようという魂胆か――。

「ワイド特集 鉄の女の『金』『銀』『銅』」より