都議会・官邸も「小池都知事」の標的に 9月の都議会、10月の補選

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 小池百合子氏(64)が都知事となったことで、“標的”となる存在たち――都連幹事長の辞任を表明している“都議会のドン”内田茂氏や、同じく会長を辞する石原伸晃経済再生担当相、森喜朗・五輪組織委員会会長らの名が挙がるが、彼らだけではない。

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都知事となった小池百合子女史(64)

 選挙時の公約に「利権追及チームの新設」を掲げた小池都知事は、“五輪利権”に切り込むことが予想されるが、都議会もまた標的になる。

「五輪利権追及に加えてもう1つの目玉が、築地市場の移転問題。11月に豊洲へ移ることになっていますが、当の市場業者は大反対しています。というのも、11月が繁忙期であるし、豊洲の土壌汚染調査や液状化問題に決着がついていないから。9月からの都議会でこういった不透明な部分に小池さんが突っ込み、パンドラの箱が開いてしまうかもしれない。メディアがこの『小池劇場』をこぞって取り上げれば、自民党への風当たりはいや増しに強まります」(都連関係者)

 その一方で、差し当たってのポイントは、新都知事らに関する処分問題だが、

「都連は彼女を応援した若狭さん(勝・衆院議員)に区議7人を加えた9人を除名処分にすると強硬論を唱えてきました。ただ、官邸は慎重姿勢。この『小池人気』を前に、対立は得策ではないという考えあってのことです」(政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏)

 この通りに除名されなかったとしても、

「都知事は自民党や官邸と距離を置き続ける。対立構図の演出こそ人気の生命線だから。自ら離党届を提出しないまでも、“私は都民と共に歩む”といったメッセージ発信の場を設ける可能性がある。そのうえ、10月23日投開票の東京10区補欠選挙にも注目が集まります。都知事選同様、『分裂』となった場合には、自民党からは比例東京選出の鈴木隼人代議士の、小池シンパからは若狭さんの出馬が取りざたされています」(政治部デスク)

 官邸ならびに党もまた標的となるのだ。

 かねてより永田町で流布してきた女帝にまつわる「箴言」を最後に披露しておこう。

「いつも党首の傍にいる。そして党首がいなくなる」

「特集 女帝誕生! 『小池百合子』都知事が蹴散らす標的1番から5番まで」より

週刊新潮 2016年8月11・18日夏季特大号掲載

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