女王イ・ボミにパットで負けた20歳「柏原明日架」

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 男子に先駆けて開幕した女子ゴルフツアーは、初戦「ダイキン・オーキッドレディス」をテレサ・ルー(台湾)が、第2戦「ヨコハマタイヤPRGRレディス」をイ・ボミ(韓国)が制した。

 もっとも、日本勢にも収穫がなかったわけではない。

 プロ3年目の新鋭、柏原明日架(20)が善戦した。

「PRGR」では、飯島茜(32)を交えた三つ巴のプレーオフを戦い、昨年度賞金女王のイ・ボミを脅かした。

 身長168センチと恵まれた体格ながら、ドライバー平均飛距離は250ヤードと控えめ。むしろ彼女の持ち味はパッティングにある。自身も「得意なクラブはパター」と言う柏原の今季の平均パット数は1・70。まだ2戦しか消化していないとはいえ、堂々の1位である。

 ただ、「PRGR」のプレーオフでは、そのパットが足を引っ張った。18番パー4で争われた1ホール目。柏原の第2打は、イや飯島より近いピンそば1メートル余にピタリ。2人はパーで、柏原が入れれば優勝という局面だったが、これを外した。2ホール目も同様に3人中一番短いパットを決められず。続く3ホール目も2パット。そして4ホール目は、イが5メートルのバーディパットを沈めた後、柏原は3メートルを外し、ジ・エンド。

 柏原本人も試合後、

「プレーオフはパッティングで緊張してしまった」

 と反省しきりだった。

「まあ、良くも悪くも、柏原のパッティングからは目が離せませんね」

 とツアー記者は忍び笑い。どういうことか。

「昨年5月の試合でのこと。パットを外した柏原は、あろうことか、グリーンをパターでドン。芝がめくれるほどの勢いで、しかもそのシーンがテレビ中継に流れてしまったから大騒ぎに。それで厳重注意を受けたことがあるんですよ」

 汚名を返上するには優勝あるのみ。

週刊新潮 2016年3月24日号掲載

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