北方領土問題を“どっちもどっち”と説く授業 教員への反対意見は否定、考えを変えさせる

社会週刊新潮 2016年2月18日号掲載

 年に1回、日教組の教員たちが全国から集い、日ごろの“教育実践”を発表する教育研究全国集会(教研集会)。2月5日から3日間に亘って開かれた今回は、25の分科会に分かれておよそ690の報告がなされたが……。

“教育実践”を発表する教育研究全国集会(教研集会)

 米軍横田基地のお膝元である東京都瑞穂町の小学校の男性教諭は、「社会科教育」の分科会で自身の報告を〈オスプレイ配備反対 実践報告〉と名づけて、こう語った。

「オスプレイの配備はいきなりの発表で、教育委員会にも反対の立場で動いてほしいとお願いし、いろんなところと連帯しながら運動を作ってきました。ただ、子どもたちからは“飛行機がカッコいい”という感想が聞かれ、オスプレイについてもほとんどの子が知らず、これはまずいなと思って実践を考えました」

 それも、教育ではなく政治運動の実践のようで、

「上空をオスプレイが通ると、子どもたちが“来た”と報告し、“ひでえな”などと言うようになった」

 と成果を強調。さらには、

「お家でおかあさんたちと話したり、という反応が子どもたちから出てきた」

 と、家庭にまで影響を及ぼしたことを誇るのだ。この報告を聞いて、長崎県佐世保市の中学校の男性教諭は、こんな話を吐露した。

「学習の中で、日本がもっと武器を持ったほうがいいという意見は、実はあったんです。3年生の女の子で、自分は戦争反対だが、武力は武力で止める方法しか思いつかないと。本当にショックで、だから僕は、その子と話をしたいし、その考えを少しでも解消していけるような授業をしていきたいと思います」

 生徒が自ら考え、必死に導いた意見を否定し、解消しようとする。それこそが世にいう洗脳なのだが。

全国集会は、毎回右翼の街宣車に囲まれるのがお決まり

■“子どもたちの多数が賛成しはじめて”

 また、「国際連帯・多文化共生の教育」という分科会では、岩手県宮古市の小学校の男性教諭が、北方領土問題について考えさせた授業を報告したが、

「当初は当時のソ連が一方的に悪いと責める反応が多かったが、1945年当時の日本の状況を説明したあたりから、“どっちもどっち”という反応が出はじめ、太平洋戦争が悪いということに考えが変化して」

 いったという。で、「学習のまとめ」において、

「“何年かかっても話し合いで解決する”という考え方が出て、この考えに子どもたちの多数が賛成しはじめて学習が終わった」

 というが、要は、ロシアの主張にも耳を傾けるように誘導しているのだ。東京都国立市の元教育長で、教育評論家の石井昌浩氏が苦言を呈す。

「北方領土のような議論の余地がない問題については、生徒に解決法を考えてもらうより、ロシアに不法に占拠されているのだと、歴史的な背景や事情を交えて教えるべきです」

 ***

 シリーズ〈教研集会に見る末恐ろしい「日教組」亡国の洗脳(2)〉。(3)へつづく(2月24日(水)掲載予定)。

「特集 生徒に反原発を強制! 反安倍総理を呼び掛け! 教研集会に見る末恐ろしい『日教組』亡国の洗脳」より