「安倍総理」と同期会で和解した「野田聖子」の肚の内

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 あの頃は若過ぎて悪戯に傷つけあった二人。色褪せた哀しみも今は遠い記憶――と、松田聖子が歌ったように、こちらの聖子チャンも、苦い経験を「SWEET MEMORIES」に変えたのだ。

 2月4日夜、東京・神宮前の日本料理店で安倍晋三総理(61)と会食した野田聖子前自民党総務会長(55)は、

「マスコミに言われている安倍さんと私の関係、ぜーんぶ一掃できた!」

 と、スッキリした面持ちで語ったのである。

和解は失敗?

 政治部記者によれば、

「この日は、平成5年に初当選した自民党代議士の同期会だったんです。毎年恒例とはいえ、野田さんが昨秋、総裁選に出馬しようとして総理の逆鱗に触れてしまった経緯があるので、見送ることも検討されましたが、2人の仲を取り持つためにもと、決行された」

 集まったのは、安倍総理と野田氏の他、岸田文雄外務大臣、浜田靖一元防衛大臣など8名で、2時間余り懇談したという。

「野田さんは、安倍総理との和解をよほどアピールしたかったのでしょう。先に総理が帰路につくと、ひとり店の外まで見送りに出て来た。程なくして会がお開きになると、ほとんどの出席者が無言で立ち去る中、ご丁寧にも記者団の取材に応じ、安倍総理とのやり取りを明かしたんです」

 その一例が先述の発言。

 しかし、自民党関係者は苦笑する。

「関係を一掃できたと思っているのは、野田さんだけですよ。彼女は最近、総理の長期政権を期待する趣旨の発言を繰り返していますが、要は“安倍一強”に逆らってもいいことはないと悟った妥協の産物。肚の内では再び重用されることを望んでいるのでしょうけれど……」

 安倍総理に刻まれた苦い記憶は、今も鮮明だ。

「会食中、野田さんに“私のこと嫌い?”と聞かれた時は笑って受け流したそうですが、周囲には“二度も裏切った女は許さない”と語っています。総理は、郵政民営化に反対して自民党を去った彼女を、復党させた張本人ですからね」

 咎から逃げようなんて、それこそ甘かった。

週刊新潮 2016年2月18日号掲載

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