ファミレスも参戦「売電自由化」早くも戦国模様

企業・業界週刊新潮 2016年1月14日迎春増大号掲載

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 新年早々、大人たちにも嬉しい“お年玉”となるか。

 4月から始まる家庭向け電力の小売り自由化を前に、今月から消費者が電力会社を自由に選び、契約の予約ができるようになった。料金競争が起きて家計への負担が減る可能性がでてきたのだ。

「東京ガスは、電気とガスとインターネットを同時に申し込むと、年間最大1万7000円安くなるトリプル割を展開中です」(経済部記者)

 都市ガス以外にも、小売電気事業者(新電力)として経産省に認可されたのは119社。石油元売り最大手のJXホールディングスがガソリンとセット購入で安くなるサービスを打ち出したのを始め、大手総合商社の三井物産や伊藤忠、東急電鉄の子会社、生協など異業種が次々と参戦を表明している。

 中でも変わりダネは、北海道・札幌に本店を持つファミレスチェーン「とんでん」だ。しかし、ウーム、肝心の電気はいったいどこで作るつもりだろうか。

「一昨年から自動車メーカーのホンダさんが工場に設置した、太陽光発電設備の再生可能エネルギーを購入し各店舗に供給しています。今までは弊社の経費節減のためでしたが、今後は公共施設や病院など大口顧客にも売電し、将来は一般家庭も視野に入れていきたい」(とんでん担当者)

 新電力とはいっても、自前の発電設備を持たない社が多く、大手電力会社が作った電気を購入するケースもあるのだ。そのため、関西電力は将来の需要を見据えて、地域外の首都圏に火力発電所を建設するなど鼻息は荒い。

「震災以降も我が世の春だった東電も、ソフトバンクと提携し携帯とのセット料金を打ち出して囲い込みに必死です」(先の記者)

 電気の世界も群雄割拠。戦国時代の到来である。