21世紀型国歌を提言する/『ふしぎな君が代』

社会2015年10月号掲載

 はて、「君が代」を一番最近歌ったのはいつだったろうか。『ふしぎな君が代』の描く国歌「君が代」の紆余曲折に富んだ来歴を読みながら、そのことが頭の隅にひっかかっていた。ごく普通の日本人が「君が代」の意味と歴史をゼロベースで知ることを目ざした本書は、「君が代」へのこそばゆい思いを刺激するところがあるからだ。

「君が代」は長年、文部省と日教組の対立の構図の中に置かれていた。多くの人にとって、「君が代」が「面倒くさい歌」になってしまったゆえんである。本書で知ったのだが、日教組は村山富市政権下の戦後五十年の年に、「日の丸」「君が代」闘争から撤退を宣言した。

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