復讐は恥を消す――格言からわかる「アラブ人」の思考法

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 アルカイダ系のテロリストによるパリでの新聞社襲撃事件、イスラム国の日本人二名の拉致事件は世界に大きな衝撃を与えた。物の考え方の点で、アラブの人たちとの大きな距離を感じた人も多いことだろう。

 イスラムの人たちは、どのような思考法を持っているのか。それを理解するのに、役立つのが、彼らの格言である。そう考えた作家・曽野綾子氏は、著書『アラブの格言』でイスラム圏で長い間言い伝えられてきた531の格言を取り上げながら、彼らの思考を読み解いている。紹介されている格言のいくつかを抜粋してみよう。

・あなたが必要としている限り、キリスト教徒に親切にしなさい。しかしそうでなければ、やつらの頭の上に壁をひき倒せ。(レバノン)

・神を恐れぬやつこそ恐ろしい。(アラブ)

・一夜の無政府主義より数百年にわたる圧政の方がましだ。(アラブ)

・人に食べ物をやる時は、満足するまでやれ。殴る時は、徹底的に殴れ。(アラブ)

・復讐は恥を消す。(アラブ)

・復讐をしないやつはロバ(馬鹿なもの)の甥。(スーダン)

・俺の壺を一個割ったら、百個割り返してやる。(アラブ)

・復讐をするのは恥ではない。(レバノン)

 以上は、同書の第一章「神」と第二章「戦争」からの抜粋である。もちろん、これが彼らの思考のすべてではないが、日本人との感覚の違いはよくわかるのではないか。曽野氏は、同書の「まえがき」で「世界が対立する時、私は政治家でも外交官でもないので、単純に『贔屓(ひいき)』を作ることをしたくない。できるだけ素早く簡単に、できれば深く両者を知りたい、と思う」と述べている。

デイリー新潮編集部