戦時エリートが生んだ「インテリジェンス」/『私が最も尊敬する外交官 ナチス・ドイツの崩壊を目撃した吉野文六』

国際

 外務省という組織にとっては裏切り者といっていいエリート外交官OBが、この本の主人公である。吉野文六元アメリカ局長、勲一等瑞宝章受章者。国家に貢献大と認められた吉野は、〇六年、沖縄返還当時の密約の存在をついに認めて「国家の嘘」を証言し、元毎日新聞記者の西山太吉の名誉回復に一役買った。

 吉野の家に通って、本書の話の引き出し役となったのが佐藤優。かつて「起訴休職外務事務官」なる肩書きを愛用し、外務省の裏とオモテに通暁する、強面のノンキャリ・佐藤優が、よりによって『私が最も尊敬する外交官』と題して、吉野の若き日にスポットを当てた。

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