ヒクソン・グレイシーが語る高田延彦と船木誠勝の違い

スポーツ

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 400戦以上無敗の男ヒクソン・グレイシー。90年代から2000年代前半にかけ、格闘技界はこの男を中心に回ってきた。世界中から数々の猛者が対戦に名乗りをあげたものの、誰一人として彼に土をつけることはできなかった。
 日本から挑んだ何人もの有名格闘家がなすすべなく敗れていった姿は、忘れられないトラウマとして日本格闘技界に刻み込まれてしまった。

 その中でも世紀の大イベントとして注目の集まった高田延彦、船木誠勝との試合は、今でも多くの人々の記憶に焼きついていることだろう。高田は二度挑み、船木は引退を決意し戦った。
 ヒクソンは近著『心との戦い方』でそれぞれをこう評する。

■高田延彦について

「彼は、私よりも体が大きく、パワーがある。打撃技もうまい。高田に、格闘家としての素質がなかったわけではないだろう。しかし、リアル・ファイトの経験が乏しいのが、彼の致命的な問題だったと思う。高田延彦は戦士ではなく、アスリートだった。腕を極(き)められると、いとも簡単にギブアップした。それは、スポーツマンとしての態度だった。」

■船木誠勝について

「船木は、日本刀を携えて入場してきた。その姿を見て、私と同様、彼がアスリートとしてではなく、戦士として戦いに臨もうとしているのだと思った。私も船木も、何があろうとギブアップしないという覚悟で試合に臨んでいた。実際に、私のチョーク・スリーパーに対し、船木はギブアップする素振りをまったく見せなかった。船木は、真の戦士であり、サムライだった。」

引退後も現役時代と変わらぬ肉体を維持するヒクソン

■私が強かった理由

 ヒクソンは『心との戦い方』で自分の強さの秘密を「“心”が強かったからだ」と語る。私が超一流の格闘家になれたのはメンタル面の強さ、具体的には“感情をコントロールする能力”“プレッシャーに打ち克つ能力”を鍛え上げてきたからだと語り、メンタルコントロールの重要さとその方法を説明する。また、あやうく敗北しかけたプロデビュー戦や、引退にいたる経緯なども赤裸々に語られる。

 そんなヒクソンと誰でも直接話せる機会が訪れる。11月20日、紀伊國屋書店新宿本店にてサイン会が行われるのだ。ヒクソンの強さの秘密「心」を肌で感じるチャンスだ。

デイリー新潮編集部