紅葉残る山に女性の頭部や手足のない胴体…09年「島根女子大生バラバラ殺人事件」 捜査本部が注目した「刃物売り場・レンタル店・書店」
容疑者は“判明”したが
2009年11月6日、広島県北広島町の臥龍山で、女性の頭部が発見された。一方、臥龍山から車で1時間ほど北上した島根県浜田市では、10月26日から19歳の女子大生が行方不明になっていた。すでに公開捜査が行われていたが、発見された頭部のDNA検査は、女子大生の家族や関係者を深く悲しませる結果となってしまった。
無残に解体された遺体は、犯人の異常性を匂わせるに十分。島根県警と広島県警は合同捜査本部を置き、ありとあらゆる糸口を探った。しかし、捜査は振るわず、3年後には死体遺棄が時効に。時効がない殺人での捜査に切り替えてさらに4年後、ついに犯人が“判明”したことで事件は一旦の区切りを迎えた。だが、それは多くの“なぜ”を残す結末でもあった――。
被疑者死亡で書類送検となった「島根女子大生バラバラ殺人事件」を、「週刊新潮」のバックナンバーで振り返る。
(「週刊新潮」2009年11月19日号、11月26日号掲載記事を再編集・加筆しました)
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事件に巻き込まれる“負の要素”はない
ブナの自然林に囲まれた、紅葉が残る臥龍山8合目付近。その紅葉の朱色とは対照的に、発見された島根県立大学(浜田市)の1年生・Aさん(19=当時)の“断片”の数々は、関係者の胸中を暗澹たる思いに染めた――。
「彼女なら、無事に帰ってきてくれると信じていましたから……」
と、声を詰まらせるのは、大学の関係者。
「授業も無欠席でしたし、成績も“優”。おとなしくて真面目で、良い子でした。これは、彼女を知る人が共通して抱く印象だと思います。本当にショックです」
事実、後述するようにAさんと接した人々は総じて、事件に巻き込まれる“負の要素”など全く感じさせない、しっかりした女性だったと口を揃えるのだ。
葬儀までに遺体のすべては揃わず
Aさんの行方が分からなくなったのは10月26日。キャンパスから約1.5キロの位置にあるアイスクリーム店でのアルバイトを終え、21時15分頃に退店した後のことだった。
11月2日、島根県警はAさんの写真を公開し、消息情報の提供を呼びかけたが、6日になって寄せられたのは、首から下が切り離された頭部発見の悲報。DNA鑑定でAさんと断定され、島根・広島両県警は死体損壊・遺棄容疑で合同捜査本部を設置した。
以降、手足のない彼女の胴体、そして大腿骨等が相次いで見つかったが、11月15日の葬儀までに遺体のすべては揃わなかった。
「遺体が棄てられていた臥龍山付近は、告別式前の数日、雨に見舞われ、“匂い”が消えてしまい、警察犬もほとんど役に立たない状況でした」(島根県警担当記者)
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