「いまこそ“地獄の伊東キャンプ”を開くべき」…秋季キャンプに1万人を集める「松井監督」人気のデメリット 「がんばれ!」の大合唱が若手の集中力を削ぐことも
巨人は10月30日から神奈川県川崎市の読売ジャイアンツ球場と、東京都稲城市のジャイアンツタウンスタジアムで秋季キャンプをスタートさせた。住所だけを見れば距離を感じてしまうが、両施設は直線距離で600メートルしか離れていない。30日は平日の金曜にもかかわらず、2球場に延べ2932人が来訪。坂本勇人は「この時期にこれだけお客さんが来ているのは初めて」と報道陣の前で驚いた。ところが翌31日の土曜は約7000人が詰めかけ、11月1日の日曜は2球場の延べ入場者数は合計1万177人と過去最多を記録した。
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担当記者は「『松井秀喜・新監督をこの目で見たい』、『松井新監督を応援する』という野球ファンの多さには改めて驚かされます。金曜の民放ワイドショーは松井監督一色で、ジャイアンツ球場から生中継という番組が目立ちました」と言う。
「その一方で、あまりにも人気が過熱すると『プレッシャー』が心配という声も目立ちます。このプレッシャーには2つの意味があります。1つ目は松井監督に対するプレッシャーです。何しろ読売新聞オンラインは10月30日、『松井秀喜監督、「盟友」で元監督の高橋由伸ヘッドコーチと二人三脚で「常勝巨人」構築へ』との記事を配信しました。親会社が『常勝巨人を復活させろ』と命令するのは簡単でしょうが、松井監督にとっては簡単なミッションではありません。プレッシャーは相当なものでしょう」
担当記者は「2つ目は巨人の選手にかかるプレッシャーです。ファンやスポーツメディアの注目度は急激な右肩上がりを描いており、天井がまったく見えません」と言う。
「もし選手が不甲斐ないプレーを連発し、成績が低迷したら、巨人ファンの怒りも並大抵ではないでしょう。2025年11月、東京ドームで開かれたファンフェスタで、当時の阿部慎之助監督に辞任を要求するヤジが飛んで大きな話題になりました」(同・記者)
人気過熱のメリット・デメリット
この25年は6月に長嶋茂雄氏が死去したにもかかわらず、巨人はセ・リーグ3位で終わった。ヤジはリーグ優勝を果たせなかったことに対する批判だと受け止められた。
25年のヤジは監督に向けられた。だが、来年は選手に罵声が浴びせられるかもしれない。「松井監督の顔に泥を塗るつもりか」とネットで選手に対する誹謗中傷が加速する可能性もある。
野球解説者の広澤克実氏は巨人OB。1985年にルーキーとしてヤクルトでプロ人生がスタートしたが、当時のヤクルトは負け続きでお世辞にも人気球団とは言えなかった。
ところが1990年に野村克也氏が監督に就任するとメディアの報道量が格段に増加。ヤクルトに対する関心や人気が一気に高まった。92年はセ・リーグ制覇、93年は日本一に輝き、巨人と肩を並べる人気球団となった。
監督人気は選手にどのような影響を与えるのか、いわゆる“ゴジラフィーバー”は巨人の選手にどう作用するのか──広澤氏に聞いた。
「巨人はトップクラスの人気球団です。とはいえ、これほどの人気過熱は初めてだという選手も少なくないでしょう。秋のキャンプでさえこれほど盛り上がるのですから、来春の宮崎キャンプはとんでもないことになると思います。ただ『キャンプにおける練習』という点を考えると、ファンの皆さんがたくさん来てくださるという状況は、痛しかゆしのところがあるのです」
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