麻生太郎氏の大誤算…「福岡市長選」がカオス状態に なぜ「高島宗一郎」市長は“後継指名”をしなかったのか

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肩透かし

 さて、高島市長が不在の福岡市長選だが、混戦必至となったのは、単に候補者が13人に増えたからだけではないという。

 その事情を、県政担当デスクが解説する。

「圧倒的人気の高島市長が、自身の後継者を指名しなかったことが何より一番です。これまで高島氏に入っていた票がどこに流れるのかが全く読めないからです」

 なぜ高島氏が、後継者指名をしなかったのかについては、

「もし高島市政の後継者が出馬すれば、選挙戦で、4期16年の高島市政の是非を問うという、争点が生まれます。高島氏は人気が高く、その政策も概ね支持されていたものの、当然ながらアラも多い。後継者がそこを追求され、落選してしまえば、自らのキャリアにも傷がついてしまいますからね」

 もっと穿った見方をする人も。地元テレビ局関係者だ。

「彼はもともと地方のテレビ局のアナウンサーをしていましたから、今後のキャリア選択の一つとして、ニュース番組での解説や、キャスターなんかも視野に入っているはず。しかし、後継指名してしまうと、政治色がついてしまいますから、局としても使いづらい。そんなことまで考えての決断だったのかもしれません」

 しかし、この高島氏の“後継指名なし”の決断に、肩透かしを喰らったのは他でもない、麻生太郎・自民党副総裁である。自民党関係者が嘆息する。

「麻生さんは、2010年の高島さんの初出馬の際には応援演説に駆けつけ、当選後も長期政権の礎を築いた圧倒的な“後ろ盾”です。これまでも陰に陽に、高島氏を支えてきました。麻生さんからすると、5期目も当然やるだろうと考えていたと聞きます」

 ところが、

「突然の高島氏の8月の不出馬表明です。まずこれに麻生派陣営は驚いた。でもさすがに、後継者指名はあるだろうと踏んでいた。そこに麻生派の人間が入ればなんの問題もない。ところが、蓋を開けると。結果的にはそれもなかった。麻生さん側からすれば、完全に肩透かしを喰らったようなものです」

 結局、紆余曲折を経て、圧倒的人気の高島氏が支援しないという候補に、自民党がついても、県議会の金銭授受問題もある中で、かえって逆効果になる可能性もあるとして、正式な推薦者は出さない方向になったというわけだ。

「政令指定都市の選挙としては、これは異例中の異例です。麻生さんからすれば、飼い犬に手を噛まれたようなものですよ」

 目下、有力視されている候補は、前衆議院議員の稲富修二氏とされているが、

「確かに知名度こそありますが、政策論は他の候補者と大差ない。選挙戦内で何かあれば簡単にひっくり返されるレベルのリードです」(同)

 果たしてどんな結果が待ち受けるのか。注目の選挙の投開票日は11月15日だ。

 第1回【「これじゃ2年前の都知事選と同じ」…新人13人が乱立する「福岡市長選」大混戦の引き金はいまだ尽きない“福岡県政のドン”の疑惑】では、史上最多の13人が立候補した福岡市長選挙について、その背景を詳しく解説しています。

デイリー新潮編集部

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