「看護師の給料は安いのに、製薬会社の役員報酬は1億円も当たり前」 甘い蜜を吸う人々「コンサルは地方自治体を“食い物”に」
“コンサル栄えて国滅びる”
加えて、高齢化が著しい過疎地ともなれば、そもそも人材そのものが不足している。
「まして、当時と比べて現代社会は複雑化していますが、対応できる人材が自治体側で確保できていません。国から“マイナンバーの普及”“DX推進”といったオーダーが下りてくるたびに“誰がやるのか”という課題に直面せざるを得ないのです」(横山氏)
二つ目は何か。
「外部委託のための交付税措置や予算を国が用意しているため、自治体がそれに寄りかかってしまうのです。そして、本来なら自分たちで考えるべき計画をコンサルに委託するスパイラルが起きている。私が取材したあるコンサル社員は、内容のないコピペの提案でコンサルフィーをふんだくる会社があるとした上で、仲間内では“コンサル栄えて国滅びる”と言っていると明かしていました」(同)
過疎地にしてこれほど豊富にあるのだから、世界遺産に登録された「聖地」に甘い蜜があってもまったく不思議はない。
コロナ禍前と比べて2~3倍の値段は当たり前
今年9月、高野山で宿坊を営む複数の宗教法人が、大阪国税局の税務調査を受け、法人税など1億円以上の申告漏れを指摘されていたことが発覚した。私的な支出を経費に計上したり、法人の収入を私的に利用したりするケースがあったという。
「宗教法人の脱税や申告漏れは定期的に問題になります。今回、高野山のように非常に有名で、かつ勢いのある観光地が舞台だったので、“そんなところでも起こるのか”と注目されたのだと思います」
とは、雑誌「宗教問題」編集長の小川寛大氏。高野山の開祖・空海もさぞかしあきれたに違いないが、何よりも驚くべきは完全に高級ビジネスと化した宿坊の実態だろう。
「本来、宿坊というのは修行に来た人が寝泊まりする簡素な宿泊場所。食事も非常に質素で、寝るときは大広間で雑魚寝ということも普通です。あくまで厳しい宗教活動に付随するもので、遊びに行くところではありませんでした」(同)
それが現在はどうか。試みに宿泊予約サイトで「高野山 宿坊」と検索すると、超高級旅館と見まがうばかりの“宿”がズラリと並ぶ。1泊数万円の部屋なんて珍しくない。世界遺産に押し寄せるインバウンド需要に応じ、コロナ禍前と比べて2~3倍の値段は当たり前になっているという。
僧侶でジャーナリストの鵜飼秀徳氏はこう指摘する。
「国税庁は、宗教活動に関連する簡易な宿泊施設について、1泊素泊まりで1000円以下、あるいは1泊2食付きで1500円以下であれば、収益事業に該当しないと定めています。実際にそうした運営を続ける伝統的な宿坊がある一方、外国人富裕層向けに1泊20万円近くするプランさえある宿泊施設を、同じ〈宿坊〉と呼んでいいのか、甚だ疑問です」
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