旧村上ファンド系、フジの次は「テレビ朝日株」5%取得で企んでいること
フジとの攻防戦に続いて
フジテレビに続いて、村上父娘(おやこ)のメディアとの攻防戦第2幕は、「テレビ朝日」が舞台となった。アクティビスト(物言う株主)として知られる村上世彰氏の長女、野村絢氏らがテレビ朝日ホールディングスの株式5.06%を保有することが明らかになったのだ。
【写真を見る】村上世彰氏の長女・野村絢氏。才色兼備な“物言う株主”に企業経営者は戦々恐々
そもそも、テレ朝HDが今年6月に公表した株主総会の招集通知には、野村氏が1.86%を保有する第8位の株主として記されていた。その後買い増しが行われ、10月22日、5.06%にまで保有比率が高まったとする大量保有報告書が提出されたのである。
M&Aアナリストの解説によれば、
「村上父娘とフジとの攻防戦は、今年2月に一応の決着を見たばかりです。いわゆる“中居問題”が持ち上がり、フジの企業ガバナンスが問われる最中、野村さんや旧村上ファンド系の投資会社『レノ』などがフジの親会社である『フジ・メディア・ホールディングス』(FMH)の株を買い進めた。2025年4月初めには、保有比率が8%を超え、筆頭株主に躍り出ました。それ以降も買い増しを続け、最終的に保有比率は17%超にも達したのです」
焦点となった「サンケイビル」
物言う株主としての村上父娘のFMHへの要求は、傘下に置く「サンケイビル」を切り離し、株主還元をすることだった。
サンケイビルは都心のオフィスビルのほか、「鴨川シーワールド」といったリゾート施設やホテルなどの運営を手掛ける子会社だ。
「FMHは取締役会で、村上父娘の影響力を削ごうと“ポイズンピル”の導入を決議しました。買収者以外の株主に新株予約権を無償割当し、持ち株の希薄化を図るという買収防衛策です。それに対し、村上父娘は猛反発。サンケイビルの切り離し提案が受け入れられない場合、持ち株を3分の1まで買い増しすると通告した。その手段として、1株4000円でのTOB(株式の公開買い付け)まで持ち出しました。当時のFMHの株価は3500円ほどでした」
最終的に、その攻防戦は村上父娘に軍配が上がった。
今年2月、FMHがサンケイビルの一部売却などを認める代わりに、村上父娘はTOBの方針を取り下げた。続けて、FMHは2350億円にのぼる自社株買いを実施。村上父娘はそれに応じ、大半のFMH株を売却することで、およそ450億円もの莫大な利益を得たと見られる。
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