「夫とは一度も寝室をともにしていない」再会した元恋人の相手は40歳上の金持ちらしい 別れと不倫を繰り返す男女の15年

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「あなたがいなくても生きていける」

 だが利絵さんはまだ30代半ばだ。結婚して幸せになれるなら、僕は応援するよと言ったこともあるが、彼女は「よけいなお世話よ。私は自分がしたいようにするから」とはねつけられた。

「私、あなたのセフレでもいいと利絵が言ったことがあって。彼女がそう言うのもわからないでもないくらい、肉体的な相性がいいんです。前からそうだったけど、今はもっと合っているような気がする。ときどき、もしかしたら僕たちを結びつけているのは肉体の快楽だけなのかと思うことさえあるけど、やっぱりそうじゃない。彼女といると言葉にしなくても伝わってくるものがあるんです」

 もちろん、離婚するつもりはない。今は家庭が最優先だと利絵さんにも言っている。それでもいい、私もそれなりに忙しいからと利絵さんは落ち着いた笑みを見せた。

「『あなたがいなくても生きていけるとわかってる。実際、そういう時期も長かったし。でもあなたの存在をちゃんと感じて、ときどき会えたらもっといい人生が送れるの』と彼女が言ってくれたんです。単純に『幸せ』なんていう言葉を使わないところが彼女のすばらしいところで。そう言われたら、やっぱり僕だって燃えますよ」

 ときどき、また彼女が消えたらどうしようと思うこともあると基晴さんは言う。だが、万が一、そういうことがあってもまた会えるに決まっているとも思う。

「そういう運命ですから。あとは暁美と娘を大事にしながら、毎日を大切に過ごしていこうと思っています」

 利絵とは結婚しないほうがいい関係なのかもしれない。だが離れてはいけない関係でもあるのだと考えていると、彼は真顔で言った。妙に説得力のある言い方だった。

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 記事前編では、妊娠中の妻がいる基晴さんが、通勤電車で痴漢から助けた20歳の女子大学生・利絵さんと恋に落ち、結婚生活が大きく揺らいでいくまでを紹介している。

亀山早苗(かめやま・さなえ)
フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。

デイリー新潮編集部

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