「夫とは一度も寝室をともにしていない」再会した元恋人の相手は40歳上の金持ちらしい 別れと不倫を繰り返す男女の15年
1年後に再婚
それから1年後、彼は同じ職場の契約社員である暁美さんと再婚した。2歳年上のシングルマザーで、8歳の娘がいた。基晴さんの娘と同じような年齢である。暁美さんは転職し、3人で生活をスタートさせた。
「娘とも養子縁組をしましたよ。この娘がいい子でね。暁美はものすごく常識的な、いわゆる良妻賢母です。僕もかなり家事をやるようになりました。週末は3人で出かけるのが楽しくて。娘がバレエを習いたいというからすぐに賛成しました。暁美は『バレエなんて贅沢よ』と言いましたが、いいじゃないか、やりたいことはやらせてあげようよと」
暁美さんは基晴さんとの子をほしがったが、「この娘を本当の子だと思って育てるから、自分の子はいらない」と伝えた。暁美さんは「あなたの子がほしい」と何度も言ってきたが、どうしても同意できなかったという。
「自分の子も元妻のところにいますしね。きっといつかは会えると信じていますから。目の前の暁美の子だけをかわいがろうと思った」
ところがまたも…
ところが「運命」は残酷だ。3年前、基晴さんはまた利絵さんに会ってしまった。結婚生活も4年ほど経ち、落ち着いたころだった。自分の受け持ちではない地域に、同僚の代理で打ち合わせで行ったとき、帰りにバス停で待っていたら利絵さんがふらふらと歩いていたのだ。
「もはやふたりとも笑うしかない感じでした。なぜか彼女に会うと、激しい感情が蘇ってくるんですよ。あのときもう愛しきったと思ったのに、まだふたりの間には何かがあると期待してしまう。ふたりで『運命だね』と同時につぶやいていました」
利絵さんの夫は半年前に急逝したという。資産家だと思っていたが、実は借金がかさんでいて相続放棄をしたそうだ。「私も芸術の道はあきらめて、芸術関係の本を出している出版社でアルバイトをしながら、学生時代の友人がやっている絵画教室などで子どもたちに教えている」と言った。
「それでも友人のアトリエを借りて細々と創作は続けていると言っていました。苦労しているんだろうけど、なんとなく晴れやかな顔でした。お互いに顔を見交わしたとき、まだ相手を欲しているとわかってしまった」
それから3年、ふたりは今もときどき会っている。まだ情熱はおさまらない。何度目かわからないが、また燃えているのだ。燃えながら、互いの人生をいたわり合ってもいる。
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